健康測定と健康指導

健康測定、健康指導という言葉はご存じでしょうか。
健康診断は、健康診断とは異なる目的で行われるものです。
今回は健康測定、健康指導についてわかりやすく説明します。

THP(トータル・ヘルス・プロモーション)

THP(トータル・ヘルス・プロモーション)とは、厚生労働省が働く人の「心とからだの健康づくり」をスローガンに進めている健康保持増進措置です。
労働安全衛生法第69条第1項で、労働者の健康保持増進を図るために必要な措置を継続的かつ計画的に実施することが事業者の努力義務として定められ、同条第2項では、労働者は、事業者が講ずる措置を利用して、健康保持増進に努めることとされています。

労働安全衛生法
(健康教育等)
第69条 事業者は、労働者に対する健康教育及び健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるように努めなければならない。
2 労働者は、前項の事業者が講ずる措置を利用して、その健康の保持増進に努めるものとする。

この健康保持増進のために必要な具体的措置として、健康測定とその結果に基づく健康指導があるのです。
THPの基本的な考え方や事業場における具体的な実施方法については、労働安全衛生法第70の2に基づき「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」が厚生労働大臣により公表されています。

健康測定

健康測定は、それぞれの労働者の健康状態を把握し、その結果に基づいた運動指導、メンタルヘルスケア、栄養指導、保健指導等の健康指導を行うために実施されます。

健康測定の項目

① 問診
② 生活状況調査:仕事内容、仕事に対する自己評価、職場の人間関係、家庭の状況、生活リズム、通勤の状況、運動習慣、食生活、趣味、指向、メンタルヘルスなど
③ 診察
④ 医学的検査:形態、循環機能、呼吸機能、尿検査など
⑤ 運動機能検査:筋力、柔軟性、敏捷性、平衡性、全身持久性

健康指導

産業医は健康測定の実施結果を評価し、健康指導を行うための指導票を作成し、健康保持増進措置を実施する他のスタッフに対して指導を行います。

健康指導の種類、内容、実施者

内容担当者
運動指導・ 運動プログラムの作成および運動実践を行うための指導(個人の生活状況、趣味、希望等を配慮する)運動指導担当者
・ 運動実践の指導援助(個人の健康状態に合った適切な運動を、職場生活を通して定着させ、健康的な生活習慣を確立することができるよう配慮する)運動実践担当者
保健指導・ 勤務形態や生活習慣に配慮した健康的な生活指導、教育(睡眠、喫煙、飲酒、口腔保健等)産業保健指導担当者
メンタルヘルスケア・ メンタルヘルスケアの実施・ストレスに対する気づきの援助・リラクゼーションの援助心理相談担当者
栄養指導・ 食習慣、食行動の評価とその改善の指導産業栄養指導担当者

労働者の健康の保持増進には、労働者自らが自主的、自発的に取り組むことが重要ですが、労働者の働く職場には労働者自身の力だけでは取り除くことができない健康障害要因、ストレス要因などが存在しています。
労働者の健康を保持増進していくためには、労働者の自助努力に加えて、事業者の行う健康管理の積極的推進が必要です。

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