二日酔いと脱水

歓送迎会の季節となり、3月4月は飲み会続きという方も多いだろう。お酒は楽しく飲むことができれば良いのだが、つい飲み過ぎて二日酔いになることもある。楽しかったお酒を次の日に持ち越さないためにはどうしたらいいだろうか?

二日酔いの原因はアセトアルデヒド

自分自身の代謝能力以上にアルコールを摂取した時に起こるのが二日酔いだ。お酒を飲むと私たちの体の中ではアルコールがアセトアルデヒドに分解され、その後「アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)」の働きによりアセトアルデヒドが酢酸に分解され、最終的には水と二酸化炭素になり体外へと排出される。そしてこの中間産物である「アセトアルデヒド」には毒性があり、頭痛や吐き気など二日酔いの症状を引き起こす原因となるのだ。

体質で決まっている!?

アセトアルデヒドが二日酔いの原因になるということは、「アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)」の働きによって、二日酔いになるかどうかが決まるということだ。残念ながらこれは体質によるものが大きく、人種によってかなりの違いがある。人種で見てみると、我々モンゴロイドの約半数はアセトアルデヒド脱水素酵素の働きが弱い、もしくは働きがないという体質であり、すなわち「約半分の日本人はお酒に弱い」ということになる。一方でコーカソイド・ネグロイドなど欧米系の人種ではアセトアルデヒド脱水素酵素の働きが活発であり、生まれつきお酒に強い体質なのだ。

 翌日に持ち越さない工夫

二日酔いのなりやすさは体質で決まっているとは言え、なるべく辛い症状を残さずにお酒を飲みたいものだ。アルコールには利尿作用があり、ビールやチューハイを飲んでいると水分を多く取っていると錯覚するのだが、実はそれ以上に尿として出て行くスピードが早くなるため、気付かないうちに体は脱水状態になる。脱水になると頭痛やめまいなどの症状が悪化し、相対的に血中のアルコール濃度が高くなる。そのため、まずは脱水を防ぐようにすると良い。

◇お酒だけでなくソフトドリンクを手元に置き、こまめに水分を取りながら飲む。

◇飲み過ぎた時は、そのまますぐ寝るのではなく必ず水分をよく取ってから寝るようにする。

飲み過ぎた上にそのまますぐに寝てしまうと、アルコールの利尿作用に睡眠中の発汗が加わって脱水に拍車がかかる。そうならないためにも、寝る前に必ず水分補給するようにしたい。お茶にも利尿作用があるため、できれば水かスポーツドリンクが良い。間違っても「迎え酒」をしたり「サウナやスポーツで汗を流す」などの風説に惑わされないようにしてほしい。

いかがだろうか?飲み会の席でお酒を適量にとどめることは難しいかもしれないが、体に負担をかけないため、そして楽しい気持ちでお酒が飲めるように、ぜひ参考にしていただきたい。

 

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田中 祥子

田中 祥子株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

企業の健康管理室で働いていた経験をさまざまなかたちで皆さまにお届けします。
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