有給休暇5日の取得義務化

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厚生労働省は、2016年4月から社員に年5日分の有給休暇を取得させる義務を企業に課す方針です。

有給休暇の取得率の現状と今後の目標

現行の有給休暇の取得率は、2014年の厚生労働省「就労条件総合調査」によると、労働者の有休取得率は 48.8%で、1人平均の取得日数は 9.0日にとどまっています。
また、働く人の66%が「職場への遠慮」から有給休暇の取得をためらっているという調査結果もあります。
政府は 2020年までにこの有休取得率を 70%まで引き上げる目標を掲げています。
有給取得率が100%に近い欧州諸国との差を縮める目標数値です。

有給休暇の取得義務化の意図

そもそもこの政策は、働きすぎ防止策の一環として、労働者の健康確保のほか、休み方改革による仕事と生活の調和、生産性向上までを狙っています。
しかし、義務化されたとして、こうした政策の意図が実現するのでしょうか。
過去「週休2日制」推進時に問題になったのは、平日の労働時間が長くなったという点です。
「週休2日制」は、平均的日本人の休日を増やしたが、長時間労働の削減に効果があったかといえば一概にそうとは言えないと思います。

また、日本は有給休暇取得率が低いのは事実だが、諸外国に比べ祝祭日が多いというのもまた事実。
単純に諸外国の有給取得率100%に近づけようと数値だけを追ってしまうと、それによる日本企業の生産向上性までは実現できないでしょう。

鍵を握るのは企業の運用

有給取得の義務化により、有休をこれまで全く取れなかった者、サービス業や中小企業で働く者の取得が進み、平均的に見れば取得率70%という政府目標に近づくかもしれません。
ただ、本来の「働きすぎの防止」を達成するには、このような制度を作るだけでは不十分で、その制度を用いて今後企業がどのように運用していくかが重要であり、併せて社員全体が理解・共感することが政策の意図の実現には不可欠といえると思います。
現状の取得率の低さの原因と本来の意図を今一度認識し、有給取得率という数値達成だけの政策になってしまわないことが望まれますね。

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