認知行動療法 認知の歪み10パターン⑥

⑥誇大視と過小評価

自分の失敗や悪いところを必要以上に大きく、自分の成功や良いところを極端に小さく考える思考パターン。
自分には厳しいが、他人には逆であり、対象物を拡大してみたり、縮小してみたりすることから、「双眼鏡のトリック」とも呼ばれている。

例>たいしたことのない小さななミスをおかして、「なんてことだ。これですべて台無しだ」と考える。

上記例では、小さなミスを大きく捉えてしまっているので「誇大視」と言える。
ほんの小さな失敗をしてしまったことで、今までのことが100%全ての失敗になると考えているとすれば、「全か無か思考」ともいえる。
このように認知の歪みのパターンは互いに重なり合っている場合も多く、いつもどれか一つの分類だけに当てはまるわけではない。
人のことは素直に認められるのに、自分のことは否定的に解釈したりしていないだろうか。
自分のことは否定し、他人に対してその逆に考えると劣等感やあせりに繋がり、ますます自分の心を苦しいものとしてしまう。

また、「本来は○○のはずが」とか「本当は○○なのに」という言葉をよく使用していないだろうか。
これらの言葉は、現実を受け入れていない言葉である。こうした現実に起きた出来事よりも、想像や予想、思い込みを優先して考えてしまうのは、認知の歪みと言える。

同じ内容なのに、他人には言えても自分には言えないというケースも過大評価・過小評価が関係していることが多い。
自分の悩みというのはとかく大きく感じるものではあるが、他人が同様の悩みを抱えている場合は、意外と励ましたり、解決策を挙げることができるものだ。
自分の悩みに押しつぶされそうな時は、一度悩みを自分から切り離し、他人にアドバイスするつもりで悩みと向き合ってみるとよいだろう。
誇大視と過小評価の思考パターンに陥ってしまう人の傾向として以下が挙げられる。

・毎日同じような人としか顔を合わさない人に多い。
(学校と家、職場と家の往復を繰り返す毎日を送っている人)
・長い間否定的な言葉を言われ続けてきた人
・完璧主義や責任感が強い人

例えば同じ職場の人であれば、職業柄や企業のカラーにより、どうしても意見が偏ることが多い。
自分の功績を過小評価したり自分の問題を課題に深刻に考えることをせず冷静に見つめるには、普段会わない人や、職業が違う人と話することが有効だろう。

また何がどのくらいできたかではなく、自分がやった・できたという事実を書いてみるとよい。
大切なのはその事実を目に見える形にし、客観的に認識することだ。

「私は話すことが苦手だ」という思いを持っている場合は、誰と話すのが苦手なのか、どんな内容の話が苦手なのか、苦手の場面を限定していくように分析してみよう。

大人になればなるほど、なかなか周りから褒められるという機会が減る。
だからこそ「自分で自分を褒める」という事が必要なのだ。
小さな成功を1つずつ大切に評価していこう。

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