過重労働者の産業医面談希望の有無について

企業を訪問していると、時折以下のようなお話を聞くことがある。

『時間外労働80時間を超える者がいますが、申出がないので産業医との面談は実施していないです』

時間外労働80時間を超えている方の年齢や健康状態、仕事内容にも左右されるが、
非常に危険度・リスクが高いと言える。

過労死の判断基準

社員が亡くなった場合、単月100時間以上又は2ヵ月~6ヶ月にわたり、
1ヶ月当たり概ね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、
『過労死』と認定される可能性が高くなる。
そうなると、事業者の安全配慮義務違反が問われ、多額な賠償を支払うことが予想できる。

安全配慮義務とは?

使用者が労働者が安全・健康に業務を従事できるよう必要な配慮をする義務があるという事である。
安全配慮義務違反を問われる際は、起こってしまった事象に対して『予見できたか?』
というところが争点となってくる。

時間外労働が80時間を超えているという事は、労働者の健康状態や疲労具合が悪くなっているという事が
当然、予見できる立場と思われる為、万が一の際は使用者の安全配慮義務違反と判断される可能性が高い。

大事なことは、労働者の残業時間を可能な限り減らし、健康な状態を維持できるような環境を提供すること
ではあるが、突発的に残業時間が多くなってしまった場合などは、どのような対応が望ましいか?

労働者の希望の有無にかかわらず、医師(産業医)との面談を受けてもらい、健康に働ける状態にあるか
どうかを確認してもらうに尽きる。
産業医面談を実施する為には、平常時に産業医の選任を行い、使用者・労働者に対し産業医面談を広く
周知徹底させておくことが大切である。

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藤原 実

藤原 実株式会社ドクタートラスト 大阪支店

投稿者プロフィール

ドクタートラストに入社後、早7年。業種規模問わず、さまざまな企業に訪問させていただいております。それらを踏まえ、アドバイスをさせていただきます! 産業保健についてより身近に感じていただけるよう、肩の力を抜いて情報をお届けします!
【保有資格】健康経営アドバイザー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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