
頭が痛いと何をするのも億劫になりませんか。
私自身も厄介な偏頭痛持ちで、吐気が出たり、起き上がれなくなったりする日があります。
そんな時に頼りになるのが頭痛薬。
しかし、薬に頼りすぎてしまうことによってもたらされる健康被害があるので注意が必要です。
今回は、頭痛薬による健康被害をご説明します。
胃腸障害
市販薬の副作用欄にも載っている代表的な副作用が胃腸障害です。
薬を飲むことによって痛みが緩和されるしくみは、プロスタグランジンという頭痛を発生させる成分が薬によって抑えられるというところにあります。
このプロスタグランジンを減少させることによって、実は、胃を守ってくれている胃の粘膜の分泌も減少させてしまうため、薬の飲み過ぎにより、胃の粘膜保護のシステムが働かなくなってしまい、胃のムカつきや気持ち悪さが誘発されてしまうのです。
これを防ぐためにも、薬を飲むときは空腹時ではなく何か胃に物を入れてから飲むようにしたり、1週間以上連続して服用することを避けましょう。
薬物乱用頭痛
1ヶ月に10日以上薬を服用していると、脳が痛みに敏感になり、以前だったら薬を飲むまでもない些細な頭痛に対しても薬を飲んでしまうため服薬回数が増え、薬も効きにくくなってくるという悪循環に陥ります。
この悪循環により生じる頭痛を薬物乱用頭痛という。
薬物乱用頭痛の症状は1ヶ月に15日以上頭部が締め付けられるような持続的で不快なもの、さらに時々発作性の激しい頭痛が起こるというようなもの。
また、この頭痛はほぼすべての鎮痛剤が効かないか、乱用中の鎮痛剤のみがごく短時間有効という状況になってしまいます。
これを防ぐためには、単一成分で構成されている薬を選び、薬の乱用はしないようにすること、市販の鎮痛薬を予防的に飲まないようにすること、できるだけ頭痛外来や神経内科など専門医へかかることを心がけることが大切です。
薬の頻用を避けるために
便利な薬も飲み過ぎてしまうと、怖い副作用が起こります。
頭痛がしたら、すべての頭痛に対して薬を使うのではなく、片頭痛であれば刺激を避けて静かな薄暗い部屋で横になったり、カフェインを含んだ飲み物を飲んだり、痛むところを冷やしましょう。
また、緊張性頭痛であればマッサージをしてみる、お風呂に入ってリラックスするなど頭痛薬以外の方法で頭痛が緩和しないかまず試してみましょう。