産後クライシス

平日は思い切り仕事、OFF日はめいいっぱいリフレッシュ。
結婚後は夫と2人の時間も大切に。
そんな幸せな日々を、出産が一変させてしまうこともあります。
ベネッセ次世代育成研究所の調査では「配偶者といると本当に愛していると実感する」と回答した妻は妊娠期には71.3%だったのが、0歳児期には41.6%まで減少。
これに対し夫は妊娠期73.6%、0歳児期61.8%であり、夫にくらべ妻のほうが夫への愛情が減少することがわかったのです。(ベネッセ次世代育成研究所「妊娠出産子育て基本調査・フォローアップ調査」より)
また、この時期には離婚率も上がると言われています。
さらに、「産後クライシス」は女性の社会復帰の問題や、児童虐待の問題とも関わっていると考えられます。

産後は愛が冷める?

なぜ産後に、妻の夫への愛は急激に冷めてしまうのでしょうか。
産後の女性はさまざまな変化を経験します。
女性ホルモンの急激な変化、からだの疲れや痛み、絶え間ない授乳・おむつがえの千本ノック、寝不足、そしてこみ上げる不安。
育児がこんなに大変なんて思わなかった、こんなにしんどいなんて誰も教えてくれなかった、母親なのに育児がつらいと感じてしまうなんて、そんな思いを抱く方は少なくないはずです。
対する夫の状況はどうだろうか。
子育て時期は仕事でも責任が増し、忙しくなる時期と重なります。
ゆえに家事、育児が十分にできず、「イクメン」というワードをプレッシャーに感じながらも仕事に疲弊しているのが実情です。
また、妻が大きく生活スタイルを変えることを余儀なくされているのに対し、生活が大きく変わる夫は少ないようで、これまで通りのペースで生活する夫に「育児に協力的じゃない」「理解がない」と妻が怒りを感じてしまうこともあるようです。

産後クライシスを乗り越えるには

ベネッセ次世代育成研究所の調査では、夫が家族と一緒に過ごす時間を努力して作っており、夫の子育てへの参加度が高い夫婦では妻の愛情が低下していないことが報告されています。
まずは一緒の時間をできるだけとり、夫婦間のコミュニケーションをよくすることが重要といえるでしょう。
男性は、なかなか女性の気持ちを「察して」というのは苦手なようです。
妻は、はっきり自分の気持ちをことばで夫に伝えることが大切です。
また、男性は話されたことに答えを出さなければならない、と思いがちなようですが、ただ聞いてもらい、同感してもらうだけでも楽になることが多いため、「そうなんだね」と耳を傾け、聴くに徹することを心掛けてみましょう。
家事、育児の役割分担は、リストや付箋に項目や所要時間を書き出して見える化し、分担していくのも一案です。
分担した仕事については妻は夫のできに口出しはNG。
そして、感謝を伝えることを忘れないようにしましょう。
妊娠中の備えも大切でです。
妊娠中のカップルを対象に地方自治体や医療機関で行われる「両親学級」、「パパ・ママクラス」などでは、産後に備え学ぶことができるので、ぜひ活用してください。
産後クライシスを乗り越えるには夫婦双方の努力が必要だが、この努力は決して無駄にはならなりません。
夫婦のきずなを結婚後3年以内にきちんと確立することは10年、20年後に出てくる夫婦問題を防ぐことにつながる、と言われています。
また、この先、子どもが思春期を迎え、さらに難しい子育て時期を迎えた時、出産後の大変な時期をともに乗り越えた経験は大きな力になるといえるでしょう。

参考:ベネッセ次世代育成研究所「妊娠出産子育て基本調査・フォローアップ調査」
NPO ファミリーカウンセリングサービス http://www.npofcs.org/blog/2012/09/

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