
インフルエンザの流行シーズン突入!
空気も乾燥し、2014年11月末から、全国的にインフルエンザの流行シーズンに突入した。
今年は、特に近畿地方で例年より早く流行が確認されている。
ここ数年、企業単位でインフルエンザのワクチン接種を推奨したり、補助金が出る流れもあり、「インフルエンザ、ワクチンを打ったから安心だ!」と思っているビジネスマンも多いだろう。
しかし、ワクチンを打ったことに安心して、睡眠など体調管理の基本をおろそかにしていないだろうか?
睡眠が不足すると、ワクチンの効果も激減する
睡眠不足とワクチンの効果について、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究結果が発表されている。
この研究はB型肝炎のワクチンについて述べられているが、比較的良好な健康状態である40~60代の非喫煙者125人(男女)を対象に、B型肝炎ワクチンを3回接種し、睡眠時間との関係を調べたもの。
結果、睡眠時間が6時間を下回るグループは、7時間以上眠っているグループとくらべて、ワクチンの有効性が11.5倍も低いことが判明している。
これは、肝炎ワクチンだけでなく、インフルエンザを含めた他のワクチンにも当てはまると思われる。
睡眠と免疫の働きは表裏一体!
免疫とは、風邪のウイルスや細菌から体を守る防御反応である。
この免疫を司る細胞は、睡眠中に活性化される。
たとえばインフルエンザワクチンを接種すると、体の中に入ったインフルエンザワクチンを、体内のB細胞が記憶する。
B細胞は、次に本物のインフルエンザウイルスが体内に入った時に、ウイルスを見つけ、攻撃を仕掛けるための「抗体」を作るのだ。
B細胞は、睡眠中にこの「抗体」を作る。
そのため、睡眠が不足していると、十分な「抗体」が作られず、せっかく打ったワクチンの効果も十分に発揮されないと言うことになる。
暴飲暴食と睡眠不足には引き続き注意を
年末年始、クリスマスパーティーや忘年会などのイベントに加え、年内に終わらせておきたい仕事も山積みという方も多いだろう。
しかし、どんなに予防接種をしっかり打っていても、やはり睡眠や健康的な食事・生活に勝る感染予防はない。
前日無理をした次の日はペースダウンして早く帰宅するなどの工夫が大切だ。
ウォーキングと温かい飲み物で更に免疫力アップ!
1日45分のウォーキングを続けたグループは、そうでないグループにくらべ、風邪などの感染症にかかる確率が1/3程度であることもわかっている。
さらに、温かい食べ物・飲み物は免疫力を活性化させる。
今年はワクチンを打たなかった!という方は、更に自己管理に注意して、慌ただしい師走を乗り切っていただきたいと思う。