予防接種の後は揉む? 揉まない?
- 2014/11/14
- 健康管理

予防接種の後は揉む? 揉まない?
今年もインフルエンザワクチンの季節となりました。
通常、インフルエンザワクチンは免疫がつくまでに数週間かかるため、流行が始まる10月〜12月前半頃までに接種するのがよいとされています。
働く世代にはあまり関係ありませんが、2014年からは高齢者の肺炎球菌ワクチンが定期接種の仲間入りをしたため、大人になってから打つ注射がひとつ増えています。
インフルエンザワクチン=揉む!?
インフルエンザワクチンを接種するとよく聞かれるのが、「揉まなくていいの?」という質問です。
注射=揉むという感覚を持っている方も多いのではないでしょうか。
予防接種は皮下注射
インフルエンザを含む一般的な予防接種は、皮下注射といって皮下組織に薬液を注入する方法で行われています。
皮下注射の場合は皮膚の表面から見て比較的浅い部分に薬液を入れているため、強く揉むことによって中に入れた薬液が漏れてきたり、皮下出血を起こしたりすることがあるのです。
元々、ゆっくり吸収させるために皮下組織に注入しているため、揉んで早く吸収させる必要はありません。
ごくまれに、注入した薬液によってアナフィラキシーを起こすことがあります。
強く揉んで吸収を早めてしまうと、症状が強く出る危険性が……!
揉んだほうがいい注射は?
以前は風邪を引いて病院に行くと抗生物質や抗ヒスタミン剤、解熱剤の注射をお尻に打つことがありました。
これは筋肉注射であり、この注射をした後によく揉まないと「しこり」ができるということでよく揉むように指導されていたためです。
薬液の内容や注射の方法によって打った後にどうしたらよいかが変わってきます。
予防接種の場合は軽く押さえる程度、もしくは何もしなくても大丈夫!
また「注射の後はお風呂に入ってはいけない」という考えも未だに根付いていますが、特に発熱などの症状がなければお風呂も入っていただいて構いません。
医療は日進月歩であり、今まで慣習的にしていたことが実は間違っていたということもしばしばあります。
もう接種した方もこれからの方も、ぜひご参考に!