痛くない!?インフルエンザワクチン

痛くない新しいタイプのワクチン

秋になると「そろそろインフルエンザワクチンの季節だな」と考える方も多いだろう。今日本国内で一般的に接種されているワクチンは不活化ワクチンで、皮下に注射するものである。注射の針自体は非常に細いので痛みはさほどないが、薬液が入って来る時になんとも言えない痛みを感じる。その一方で「フルミスト」という新しいタイプのワクチンが存在するのをご存知だろうか?従来のように皮下に注射するのではなく、鼻にスプレーするので注射の痛みがない。また、従来のワクチンの有効期間が4〜5ヶ月なのに対して約1年効果が持続するそうだ。従来の物ではシーズンの初めに打って春にインフルエンザにかかるケースがあるため、効果の持続期間が長いというのはとても良いことだ。

フルミストのメリット

・注射ではないので痛みがない。

・鼻に直接スプレーするので、インフルエンザの侵入経路である鼻の粘膜に直接免疫を作ることができる。

・ワクチンの効果持続期間が長い(約1年)。

・不活化ワクチンを接種した/インフルエンザに罹患したことがある人は1シーズンに1回で良い。(小児も)

・注射型ワクチンに比べると有効率が高い。

大人はやっぱり不活化ワクチン?

メリットがある一方でフルミストの効果は小児>大人という特徴があり、一定の年齢を超えると従来の不活化ワクチンの方が効果が高くなるため接種年齢が限られている。具体的には2歳〜49歳。2歳未満と50歳以上は接種の適応外である。50歳以上の方はがっかりしてしまうかもしれないが、痛みに対する耐性を考えると、小児を含む若年層に有効であるというのは喜ばしいことだ。集団接種を実施している企業があるが、若い女性から「痛いから打ちたくない」という声を聞くことも多いため、その点もニーズに即していると思う。

世界的には広く使われており、アメリカでは2003年、ヨーロッパでは2011年に認可されているワクチンだが、現時点で日本では認可されていない。しかし、未認可のワクチンであっても接種できる病院も増えている。認可ワクチンとの違いは、もし重大な副作用があった場合に無制限で保障が受けられるところが、上限2000万円になることだ。また、従来の注射型ワクチンは「不活化ワクチン」なのに対して「生ワクチン」であるため、接種後に軽い風邪様の症状が現れることがある。

ワクチン後進国と呼ばれる日本だが、私自身は他国でも安全性が十分確認されているのであれば早く日本でも認可され、ワクチンを受ける側の選択肢が増えると良いと考えている。接種する/しないも含めて十分に考えて選択できるようになると良い。

 

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田中 祥子

田中 祥子株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

企業の健康管理室で働いていた経験をさまざまなかたちで皆さまにお届けします。
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