産業医の意見・アドバイスの誘導

我田引水

従業員に就業制限をかける場合、産業医を導入している会社は、
産業医の意見・アドバイスを予め聞いてから人事にてジャッジするのが通常だ。

もちろん人事側の要望もあれば、従業員側の要望もそれぞれある。
(特に従業員側は経済的な理由からの要望が多い)

その要望が合致していればよいが、相反することも多々ある。

その際人事側は、産業医を誘導して、会社にとって都合の良い意見を我田引水的に導き出してはならない。

退職してもらいたい休職中の従業員がいるため、産業医に「復職不可」の判定を下してもらいたいというのは
実はよくあるケースなのだ。

安全配慮

産業医には勧告権があり、企業はそれを尊重しなければならない。

これは「労働安全衛生法 第13条」にも明記されているが、これを逆手に取り、
会社にのみ都合の良い意見を産業医に無理矢理言わせることはご法度だ。

そもそも企業には安全配慮義務があり、それを守るための産業医導入であるため、
無理やり産業医の意見を誘導していると、本末転倒な結果になりかねない。

また、産業医が会社側の意図とは反する意見を出したからといって、
産業医に対して不当な扱いをすることも法律上禁止されている。

あくまで産業医は医学的見地に基づき、従業員が働いても大丈夫かどうかをジャッジする役割である。

その視点から逸脱しての判断を歪めるような動きは行わないように心がける必要がある。

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杉井 将紘

杉井 将紘株式会社ドクタートラスト 常務取締役

投稿者プロフィール

IT企業に長年従事。その際の労働環境が整備されておらず、訴えても変わらない状況から健康管理会社のドクタートラストへ転職を決意。
畑違いの業界に戸惑いつつも、ITの力を駆使して産業保健業界に一石を投じるべく日々奮闘。
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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