夜食症候群

太るだけでは済まない、負のスパイラル

国の朝食欠食者を対象にした調査で、40代男性の3人に1人(36.6%)は夕食の時間が21時以降、男性全体の約1割(10.8%)は23時以降に夕食をとるという結果が出ました。
特に男性は、夜遅くに食事をとる習慣のある人が目立ちます。
仕事が終わるのが遅いせいで、ついつい夕食が遅くなってしまう、「こんな生活を続けていたら太ってしまう」と思っているあなた。
実は、太るだけでは済まないかもしれません!
夜遅い食事が習慣化すると、体重が増えるのはもちろんのこと、メタボリックシンドロームのリスクとなる高血糖・高血圧・脂質異常症などを招きやすいことがわかっているのです。
この状態のことを「夜食症候群」と呼びます。

夜食症候群の原因

夜食症候群は、レプチンという物質の作用が低下することに起因します。
レプチンとは、脂肪細胞から分泌されている生理活性物質(ホルモンのような働きをする物質)で、食欲を抑制したり、エネルギーの代謝を亢進したりするなど、メタボリックシンドロームに対して予防的な働きをする善玉として知られています。
しかし、夜遅い食事を続けていると、レプチンの作用が徐々に弱まることがわかっています。
これによって血糖値や中性脂肪の値が上昇し、メタボリックシンドロームにつながってしまうのです。

食べたいものは翌朝にまわす

夜遅くに食事をとる人は、朝食を食べない傾向にあります。
朝食をとらないから、その分昼と夜にたくさん食べることになるのです。
そして夜食べる時間が遅くなるから、翌朝に空腹感が出ず、朝食をスキップ……。
このような悪循環が生まれます。

このタイプの人は、簡単なもので良いので、まずは朝食をとる習慣を身に付けましょう。
さらに、夜遅くに食べたいものは、思い切って翌朝にまわすのも効果的です。
〆のラーメン、牛丼、スイーツ、アルコール…・・。
どうしても食べたいなら翌朝に食べることを想像し、早く寝ましょう。
きっと朝からラーメンを食べる気にはならず、結局食べずに済むかもしれない!

夕食を2回に分ける

残業など、仕事の都合上どうしても夕食をとるのが遅くなってしまうという人は、残業をする前に軽食(捕食)をとってください。
デスクから離れらないという人は、手軽につまめるおにぎりやサンドイッチもおすすめです。
そして残業後に足りない栄養素(野菜・海藻・きのこを中心に、スープやサラダがおすすめ)を補いましょう。
夕食を2回に分けてとるイメージです。
こうすることで、無駄な食べすぎを防ぐことができ、急激な血糖値上昇や胃腸への負担を和らげることができます。
一方、寝る直前に炭水化物を摂取すると、血糖値が上昇したまま睡眠に入ることになり、その間も消化活動を続けているため、睡眠の質が下がります。
アルコールを飲んだ後のお茶漬けやラーメンはもってのほか!
仕事の時間をコントロールするのはなかなか難しいが、工夫次第で夜食症候群に陥るのを避けることができるのです。

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高橋 さなえ株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

会社員時代に産業保健に興味を持ち、保健師になりました。
企業勤めの経験を活かし、はたらく人にとって身近なテーマを発信させていただきます!

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