
ダイエットの2強 糖質オフと低脂肪
様々なダイエットが流行しては消えていく中、常にダイエットの王道に位置し、
また確実に成果を挙げる2つの方法。
それが糖質オフ(低糖質)ダイエットと、低脂肪ダイエットである。
糖質オフ(低糖質)ダイエットとは、糖質をカットまたはゼロにするダイエット。
糖質とは、砂糖を含む菓子類だけではなく、炭水化物全般を指す。
つまりはご飯、パン、パスタ、うどんなどを減らしたり、一時的に食べないようにする方法だ。
低脂肪ダイエットとは、食べ物の脂質を抑える方法。
揚げ物、脂の多い肉類、生クリームやバターなどを減らす方法である。
どちらも摂取カロリー自体は減るため、〇〇だけ食べるダイエット・・・などよりは続けやすいし、
栄養自体のバランスも良い。
※ただし、糖質ゼロ・脂肪ゼロのダイエットは双方とも長期的に続けるべきではない。
男性に人気の糖質オフダイエット
保健師として健康相談に対応していると、特に男性が糖質オフダイエットに取り組みやすいようである。
「つまりは、お酒のシメをやめればいいってことですよね。」ということで、
食事は好きなものを食べ、ご飯や麺だけ抜けばいい!というシンプルさが取り組みやすい要因となっているらしい。
対して女性は、「玄米と野菜中心の食事にしています。」「ゆるいマクロビ(マクロビオティック:菜食主義)やってるんです。」など、
脂肪を減らす食生活を実践している人も割合的には多い。
メタボにはどちらが効果的?糖質オフに軍配
それでは、体重減少という面だけでなく、健康への影響という視点で見てみよう。
米国で、心臓病や糖尿病のない148人を、低糖質食を食べるグループと低脂肪食を食べるグループに分け、1年後に調査を行った。
すると、1年後の体重減少は、低脂肪食が-1.8kgに対して、低糖質食がー5.3kgと、大幅に低糖質食のグループが上回った。
内臓脂肪の減少率も同様に、低糖質食のグループの方が明らかに低下していた。
また、血液中のコレステロール(脂肪)については、
HDLコレステロール(善玉脂肪)とTG(中性脂肪)に両者の差はなかったものの、
LDLコレステロール(悪玉脂肪)は明らかに低糖質食のグループで低下したという結果が出た。
同時に、体内の炎症反応を示すCRP値も、低糖質食のグループの方が低下していたということである。
血糖・血圧の低下に明らかな差はなかったものの、今回の研究においては、
減量という面でも、心血管系への影響という面でも、糖質オフダイエットに軍配が上がった形となった。
ちなみに、この研究では、糖質を1日に40gに制限している。
ご飯は茶碗1杯で糖質が55g程度になることを考えると、相当な配慮をしなければならないことがわかる。
効果的なダイエット法には間違いないが、まずは夕食のご飯(麺・パンなど)を抜くことから始めてみて、
体重減少を実感してみてはどうか。
その際、「夜は食べられないから」と、朝昼の食事時に炭水化物を余計に摂ることは避けて頂ければと思う。