ストレスで臓器が疲労する?

ストレスと体調不良

日々の仕事に加え、家事や育児、夏の疲れなど、体に疲労が溜まりやすい季節。
夏の長期休暇後に、心身の不調に悩まされる方も出てきているのではないだろうか。
体調不良が起きた時、「ストレスで……」という言葉をよく耳にすると思う。
しかし、なぜストレスで体調不良が起こるのかご存知だろうか?

鍵はストレスホルモン「コルチゾール」

体にストレスがかかると、副腎という臓器から、ストレス・ホルモンとも呼ばれるコルチゾールが分泌される。
非常に強いストレスが長期にわたってかかると、このコルチゾールが多量に分泌されるため、副腎が疲労してしまう。
そして、最終的に、コルチゾールの分泌量が減ってしまう。
コルチゾールの働きは、以下のようなものがある。

・ 血糖値の調整
・ 血圧の調整
・ 免疫機能の調整
・ 体の修復・回復
・ 脂質をエネルギーに変換
・ 胃酸の調整

体のバランスを取るために、非常に多くの機能を調整していることに驚かれたのではないだろうか。
このコルチゾールが減ってしまうと、体に様々な症状が起きてくる。
その症状を総称して、「副腎皮質疲労症候群」と呼ぶ。

副腎皮質疲労症候群の症状と治療法

下記に、副腎皮質疲労症候群の簡易チェックリストがある。
※実際には、下記以外にも多岐にわたる症状がある場合が多い。

■副腎皮質疲労症候群 チェックリスト■
□ うつ病や適応障害と診断されている
□ 朝起きられない
□ 立ちくらみがする
□ 何をしても楽しくない
□ 月経前症候群(PMS)が強くなった
□ 物忘れがひどくなった
□ 忍耐ができなくなった
□ 花粉症、アレルギーがひどい
□ とにかく疲れやすい
□ 毎日をやっとの思いで過ごしている

ストレスによって体調を崩している。
通院もしているが、なかなか回復しない。
そんな方は、一度専門医に相談することをお勧めする。
副腎皮質疲労症候群は、一般的な血液検査では診断できない。
唾液検査による、コルチゾールの数値検査が必要だ。
現在のところ、副腎皮質疲労症候群を専門にしている病院は、慢性疲労外来等の名称で診察をしていることが多い。
インターネットで病名と地域を入力することで、通院可能な病院が調べられる。
治療法は、ホルモン補充療法と栄養療法が主軸である。
特に、ビタミンCとビタミンBを積極的に摂ることは、副腎の疲労を回復するために非常に重要である。
さらに、カフェインや砂糖をカットすることも大切だ。
専門の医療機関では、上記を含めた専門的な栄養療法を行っているため、専門医の指導の下治療を始めることができる。
ただし、これらの治療は、通常保険適応外となるため、その点は注意が必要だ。
まだ日本では認知度の低い副腎疲労症候群だが、水面下で罹患している人の人数はかなりの数に上ると考えられている。
今後、治療出来る医療機関も増えていくのではないだろうか。

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中村 眞弓

中村 眞弓株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

企業での健康相談や産業保健の経験を生かし、「じっくり聴く・しっかり考える」保健師を目指しています。社員の皆様・人事の皆様と一緒になって企業の健康を支えていけるよう頑張ります。
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