感染症流行地域への渡航
- 2014/8/14
- 健康管理

西アフリカの3か国(ギニア、リベリア及びシエラレオネ)での、エボラ出血熱の流行に伴い、厚生労働省は8月7日に対応についての情報提供を行いました。
エボラ出血熱に関する対応について(情報提供)-厚生労働省
夏休みを利用し、海外旅行などに行かれているかたも多くいらっしゃると思いますが、感染が流行している地域への旅行は危険なのでしょうか?
流行地域への渡航の安全性
エボラ出血熱は、患者の体液などからの直接感染のため、一般の日本人旅行者に対する感染リスクは非常に低いと考えられます。
現在(平成 26 年 8 月7日時点)、WHO は、ギニア・シエラレオネ・リベリアについて、いかなる渡航制限も勧告していません。
しかし、日本の外務省は、この 3 か国について、「渡航の是非を検討して下さい。」とする危険情報を発出しています。
(治安等の関係で、渡航の延期が推奨されている地域もあります。)
○外務省 海外安全ホームページ
不要不急の渡航は控え、どうしても渡航する必要がある場合には、上記ホームページなどで、最新の流行情報などを確認しましょう。
また、帰国後に体調の異変を感じた際には、直ちに医療機関を受診し医師の診察を受けましょう。
業務上の渡航
海外渡航は、旅行だけではありません。
業務上の海外出張が必要となる場合があります。
勿論、今回のような感染の危険性がある地域に、社員を渡航させる場合には、企業としての責任が重大です。
健康・安全の管理を社員任せにせず、適切な情報提供と対応を指示する必要があります。
○予防接種の推奨(場合によっては、費用負担)
○海外安全情報の提供
これらは、必ず行う必要がありますが、「事前に調べておくように」と指示をしただけでは、企業としての責任を果たしたとは言えません。
社員を渡航させる管理監督者は、必ず自らも情報を集め、適切な対応を指示するとともに、危険があると判断した場合には、渡航を中止させることも必要です。
社員の健康と安全を守るために、企業として出来る限りの対応を、常に考えることが大切です。