有機溶剤の正しい使い方と健康診断

有機溶剤とは

有機溶剤とは、他の物質を溶かす性質を持つ有機化合物の総称であり、さまざまな職場で、溶剤として塗装、洗浄、印刷等の作業に幅広く使用されています。
有機溶剤は常温では液体ですが、一般に揮発性が高いため、蒸気となって作業者の呼吸を通じて体内に吸収されやすく、また、油脂に溶ける性質があることから皮膚からも吸収されます。

有機溶剤等健康診断

有機溶剤業務に常時従事する労働者に対して、雇入れの際、または当該業務への配置換えの際およびその後6ヶ月以内ごとに1回(年2回)、必須項目について定期健康診断を実施する必要があります。
※必須項目については、下部のリンク先をご参照ください。

作業環境測定を行うべき作業場

有機溶剤等を使用する屋内の作業場等では、定期的な作業環境測定が必要です。

●(1)粉じんを著しく発散する屋内作業場(6ヶ月以内ごとに1回)【7年間】
(2)暑熱寒冷または多湿の屋内作業所(半月以内ごとに1回)【3年間】
(3)著しい騒音を発する屋内作業場(6ヶ月以内ごとに1回【3年間】
(4)坑内作業場(1ヶ月以内or半月以内ごとに1回)【3年間】
(5)中央管理の空調設備下の事務所(2ヵ月以内ごとに1回)【3年間】
●(6)放射線業務「放射性物質取扱室」(1ヶ月以内ごとに1回)【5年間】
●(7)特定化学物質を製造または取り扱う作業場(6ヶ月以内ごとに1回)
【3年間(特定物質については30年間)】※石綿取扱い施設は40年間
●(8)一定の鉛業務を行う作業場(1ヶ月以内ごとに1回)【3年間】
(9)酸素欠乏危険場所の該当作業場(作業開始前等ごと)【3年間】
●(10)有機溶剤を製造または取り扱う作業場(6ヶ月以内ごとに1回)【3年間】

※(●印は作業環境測定士による測定が義務)
※【】は、測定記録の保存年数(詳しくは所管労働基準監督署へお問合せください)

対象となる屋内作業場等では、定期的な作業環境測定が必要となり、環境測定結果に基づいて施設、設備、作業工程および作業方法等の点検が必要です。
また、作業環境測定の結果および結果の評価の記録は保管義務があります(記録は30年間保存することが望ましいです)。
労働基準監督署への届出は、特に必要ありませんが、立入り調査の際は、すぐに提出できる体制を整えておきましょう。
作業環境測定を行える機関については、各都道府県の労働局にて一覧表が公開されているため、そちらでご確認ください。
有機溶剤業務に常時従事する労働者は、有害因子と接する機会が一般労働者とくらべものにならないくらい多く、企業としてはしっかりと健康管理をしなくてはいけません。
必要に応じて、大規模な設備投資が必要になる場合もありますが、それを怠ると労働者の健康も危険にさらされる事になるため、十分な対応が必要です。
従業員の健康を守ることは、企業を守り、より成長していくことの第一歩として肝に銘じてください。

◆参考リーフレット◆
有機溶剤の正しい使い方

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藤原 実

藤原 実株式会社ドクタートラスト 大阪支店

投稿者プロフィール

ドクタートラストに入社後、早7年。業種規模問わず、さまざまな企業に訪問させていただいております。それらを踏まえ、アドバイスをさせていただきます! 産業保健についてより身近に感じていただけるよう、肩の力を抜いて情報をお届けします!
【保有資格】健康経営アドバイザー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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