ブルーライト、カットしすぎていませんか?
- 2014/8/12
- 雑学

ブルーライトはなぜ悪い?
スマートフォンやタブレット端末、パソコン(LEDライトも)から放たれる光の中でも、眼の痛みなどの眼精疲労や、加齢黄斑変性という病気を招くとされるブルーライト。
昨今では研究が進み、眼精疲労だけでなく、生体リズムを乱す原因としても注目されてきていることはご存知でしょうか。
ブルーライトとは、波長が380~500nmの領域にある青色の可視光線のことです。
この光を受けることで、影響を受けるのが「メラトニン」というホルモン。
「メラトニン」は、眠気を引き起こす働きを持っています。
ブルーライトの影響でメラトニンが抑制されると、夜間の睡眠障害につながる恐れがあるとされているのです。
寝る前に寝室でスマートフォンやタブレットを操作していたら、目が冴えて眠れなくなってしまい、気づいたら深夜……という経験をした方も多いのではないでしょうか。
厚生労働省の調査では、働く世代の場合は特に20代の男性にそのような傾向が強いというデータが出ています。
さらに、ブルーライトは肥満やうつ病に関わっている可能性も指摘しており、その害は、現在は「未知数」!
ブルーライトカット眼鏡の普及と弊害
長時間パソコンを使用する労働者が増え、眼精疲労を防ぐ効果や価格の安さ、度が入っていない場合はダテ眼鏡感覚で購入できる手軽さなどから、一気に普及しているブルーライトカットの機能を持つ眼鏡。
先に述べたブルーライトの害から目を守る救世主……と言いたいところですが、1つ注意してほしい点があります。
それは、常にブルーライトカットの眼鏡を着用することにより、逆に生体リズムが狂ってしまうケースがあるということです。
ブルーライトは、特別な光ではなく、太陽の光にも含まれているものです。
本来、人は日中に目からブルーライトを受け、夜間にはブルーライトを受けなくなることで生体リズム・睡眠リズムが保たれています。
それが、日中もずっとブルーライトをカットし続けてしまうことにより、逆にメラトニンが分泌される時間帯がどんどん早まってしまうという研究結果が出ているのです。
この傾向は特に高齢者に強い模様。
ブルーライトカット眼鏡の上手な使い方
最も良い対処法は、日中使っている眼鏡を、PC用(ブルーライトカット機能つき)とそれ以外の用途に分けること。
しかし、付け替えたり持参する手間やコスト面などの理由で、普段使いの眼鏡にブルーライトカット機能をつけてしまっているケースも多いでしょう。
そのような場合は、PC作業の合間に眼鏡を定期的に外して、窓の外を見るなどの工夫をするのがおすすめです。
自然のブルーライトを目から取り入れるだけでなく、眼精疲労の予防にも効果的です。
朝起きたらすぐにカーテンを開け、朝食を摂ったり身支度をする間は、できればブルーライトカットの眼鏡は外しておきましょう。
逆に外が暗くなってからPCやスマートフォン、タブレット端末などを触る場合は、意識してブルーライトカットの眼鏡をおすすめします。
特に、寝室で眠る前にスマートフォンを見る習慣がある人は、ついつい眼鏡を外して見ていることが多いため、注意したい。
寝る前なので眼鏡は外しておきたいという人は、ブルーライトを強力にカットするフィルムなども販売されているようなので、利用するのも1つの方法でしょう。