サービス業による労働災害

前回の記事で触れた通り、
現在、労働災害によって年間1000人を超える死者がでている。
統計によれば、死亡には至らずとも、
4日以上仕事を休まざるをえなくなった人は年間11万人にものぼる。

労働災害

労働災害というと、解体工事現場のクレーン車が倒壊して従業員がケガや死亡をしたりと、
建設業や製造業での比較的大きな規模の災害イメージが強いかもしれないが、
労働災害全体から見ると、これらの業種が占める割合は大幅に減少してきている。
その一方で、労働災害というイメージが湧きにくいサービス業で労災が増え続けている。

サービス業で労災が増加する訳

原因の一つとして、サービス業特有の就業体制が考えられる。
高度成長期には、製造業と建設業の雇用が多くを占めていたが、近年サービス業の市場が拡大し
働く人がサービス業にシフトしてきたことで、それに比例し労働災害が増加していると考えられる。

近年ではパートやアルバイトなどの非正規雇用労働者の割合が増加しているにも関わらず
しっかりとした労働安全教育を行っていない為、非正規雇用労働者の事故が多発している。
教育が行われていない事も問題ではあるが、
具体的な防止策が提示されていないという状況も労働災害の増加に繋がっていると考えられる。

特に、非正規雇用労働者が多い「小売業」「社会福祉施設」「飲食店」においては、
転倒や腰痛などの事故が多発している為、早急な対策が必要となっている。

このような状況の中で国はどのような対策をしているのか?

対策の一つとして、2013年に新しく定められた「労働災害防止計画」が挙げられる。

これは、労働災害を防止・減少させるために国が重点的に取り組む事項を定めた5年ごとの中期計画である。
特にサービス業にあたる「小売業」「社会福祉施設」「飲食店」に対しては、
下記、具体的な目標値を掲げて、集中的に取り組んでいくことを明確にしている。

サービス業の実態に即した安全衛生管理体制の構築
非正規雇用労働者に対する労働安全教育の促進
※労働災害による休業者を平成29年までに、15%減少させる目標。

具体的な取り組みやデータについては下記参照。
厚生労働省 第12次労働災害防止計画

最後に

労働災害が起こってしまうと、会社の信用が低下し、売上の減少や人材の確保が困難になるなどの
経営上の損失に直接影響してくる可能性が大いにある。

つまり、会社が労働災害の防止に積極的に取り組むことは
従業員やお客様の信用を得ることにもつながり、会社にも大きなメリットを生むであろう。

 

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