カビと健康障害

062443

全国的に梅雨入りし、ジメジメした季節のまっただ中である。
この時期、特に気になるのが「カビ」だが、実際には、空気中にはいつも一定量の湿度があるため、カビは1年中発生可能なのである。

「美観を損ねる」とか「カビ臭い」、「食べ物にカビが生えてしまった」というだけではなく、私たちの健康へもざまざまな影響がある。

カビによる身近な健康障害

①カビが繁殖した食品を食べて起こるカビ毒中毒症
 少しお腹を壊してしまったり、嘔気・嘔吐などの消化器症状が出ることが多い。
 また、カビの中には、発ガン性のあるものや、腎臓や神経に対して、毒になる物質を作る種類もあり、
 食べないよう気を付けた方が良い。 

②カビ菌が皮膚から浸入して病変を起こす真菌症
 (水虫やおむつかぶれ等が代表的)
 単に発生しやすい環境(状況)だけでなく、増殖しやすい状況も重なると、悪化しやすい。
 水虫の場合は、家庭内で感染が広がることや、外見上の問題もあり、また治りにくい特徴もある。 

③呼吸や経口から体内に侵入して障害を及ぼす真菌感染症
 (アレルギー性鼻炎や喘息、肺炎など)
 空気中のカビを吸い込んでしまうことで起こることがほとんどで、アレルギー疾患のもとにもなる。
 例えば、エアコンをはじめとした空調機器のフィルターの汚れなどが原因で、
 空気中にたくさんのカビ胞子が飛散した場合には、過敏性肺炎になることもある。
 

気を付けたい日本の環境

 5℃~35℃前後であれば、カビは十分に発育できると言われており、
 日本の一般住宅の平均温度はこれに当てはまる。
 また、カビ自体は、常に空気中に存在している。
 特に、水や埃がたまりやすい所、手が届かない場所、あまり使用せずに、
 押入れなどにしまってあるものに生えやすい特徴がある。

カビ対策

(基本原則)
・結露や水滴などが付着していたら、拭き取る。
・通気性を良くして、水蒸気は外へ出す。
・合わせて、除湿を行うと良い。
・よく乾燥させる。

(家庭での具体例)
●久しぶりにエアコンを使う時
フィルターを交換(またはしっかり掃除)する。

●お布団や洋服の衣替えをする時
お布団は、定期的に天日干しして、殺菌の効果を得る。
衣替えした衣類も、干す、または風を通すようにすると良い。

※カビは発生して、目に見えているもの以外に、空気中に浮遊しているものも、とても多い。
※エアコン等のフィルターの汚れには、特に注意が必要である。
※小さいお子様がいるご家庭、抵抗力が下がっているご家族がいる、
 アレルギー体質(アトピー性皮膚炎含む)のご家族がいる等の場合は、より注意が必要である。

ジメジメを強く実感すること季節ですが、カビ自体は1年中発生しやすく、存在する。
いかに対策を講じるかで、健康への被害は予防、もしくは最小限に抑えることができる。

西岡 まゆみ

西岡 まゆみ株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

自分も働く労働者の一人として、皆様の立場に立った視点を持つことも忘れずに情報発信していければと思っています。

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