職場における腰痛について

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皆さまの職場では、腰痛に悩まされている方はいらっしゃいませんか。
実は職場での腰痛は、休業4日以上の職業性疾病のうち6割を占める労働災害なのです。

また、近年では高齢者介護などの社会福祉施設での腰痛発生件数が大幅に増加している状況にもあります。
(※業種別に見た場合には、社会福祉施設における腰痛が、この10年で2.7倍に増加しており、全体の約19%を占めている)

労働災害の発生と企業の責任

「腰痛なんて自己責任だ!」なんて決して腰痛をあなどってはいけません。
腰痛でも「労働災害」として認定されると、使用者(企業)は以下のような責任・義務を負うこととなるのです。

腰痛予防に関する行政指導

以下の5作業については、厚生労働省発表の平成6年9月6日づけ基発第547号「職場における腰痛予防対策の推進について」で示されています。

  •  重量物取扱い作業
  •  重症心身障害児施設等における介護作業
  •  腰部に過度の負担のかかる立ち作業
  •  腰部に過度の負担のかかる腰掛け
  •  作業・座り作業、長時間の車両運転等の作業

重量物の取扱い重量

重量物については、以下のことに努めることとされています。

  •  満18歳以上の男子労働者が人力のみにより取り扱う重量は55㎏以下
  •  男子労働者が、常時人力のみにより取り扱う場合の重量は当該労働者の体重のおおむね40%以下

法令の基準

腰痛予防に関する法令としては、① 女性労働基準規則と② 年少者労働基準規則の2つが存在します。

① 女性労働基準規則

女性労働基準規則では、すべての女性を対象に、以下で掲げられた重量以上の重量物を取り扱う業務が禁止されています。

② 年少者労働基準規則

年少者労働基準規則では、以下で掲げられた重量以上の重量を取り扱う業務が禁止されています。

※ ちなみに、「重量物」とは荷物を意味しており、人体は含まれません。また、「重量物を取り扱う」とは持ち上げることであり、押すことや引くことは含まれないとされているとのことです。

重量物を扱う職場では、力の有り余った若い方々か多く活躍されていると思われます。
しかし、若さを過信してのオーバーワークによって腰痛が発症してしまい、大切な人材を失ってしまわないためにも、上記の事項を再確認してみてはいかがでしょうか。

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田野 優人

田野 優人株式会社ドクタートラスト 産業カウンセラー

投稿者プロフィール

日本の働き方、メンタルヘルスのあり方に不信感を抱き、大学では社会学を専攻。卒業後、健康経営のコンサルタントの道を進むべくドクタートラストへ入社。今まで延べ500社以上の企業へ訪問し、産業保健体制の実態を目の当たりにしてきました。また、産業カウンセラーとしても日々、悩みを抱える方々との面談を行っています。
【保有資格】産業カウンセラー

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