労働安全衛生法に定められた健康診断ですが。

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労働安全衛生法によると、
事業者は、一般健康診断を1年に1回(深夜労働その他労働安全衛生規則第13条第1項第2号で
定める業務に従事する者は6か月ごとに1回)定期的に実施しなければいけないことになっています。

労働安全衛生法は罰則がある法で、
前述の決まりに違反した場合には、
50万円以下の罰金に処すると同法に定めがあります。

事業者としては、当然違反しないよう社内制度を整え、
従業員の健康診断を実施しなければいけないのですが・・・・

Q:従業員が健康診断の受診を拒んでいます。

また、受診した従業員も個人情報保護をもちだして、
健康診断の結果の提出を拒みます。
どうしたらよいでしょうか。

A:労働安全衛生法に定められた健康診断については、
事業者に実施の義務があるだけでなく、
従業員には受診の義務が定められています。

裁判例によると、同法に定められている健康診断の受診については
職務上の命令として命じることができ、拒んだことを理由に
懲戒処分をもって対処することも可能です。

また、従業員が健康診断結果の提出を拒む場合は、
【健康管理上の個人情報の取扱い】が明確でないことも想定されます。

そこで、労働基準法に定めるところの「就業規則」に、
『健康診断』、『健康管理上の個人情報の取扱い』の記載をしてはいかがでしょうか。

個人情報の程に関する法律には、
「個人情報を取得した場合は、あらかじめその利用目的を公表している場合を除き、
速やかに、その利用目的を本人に通知し、又は公表しなければならない」
とありますから、この記載は大切です。

また、取扱いに関しては、衛生推進者、衛生管理者、産業医、保健師等の
特定の者のみが取り扱うようにし、提出された情報によって従業員が不利に
扱われる事態は、事業者としては、絶対に避けなければいけません。

参考に、厚生労働省が平成25年4月にだした『モデル就業規則』からの抜粋をご覧ください。

以下、抜粋。

(健康診断)
労働者に対しては、採用の際及び毎年1回(深夜労働に従事する者は6か月ごとに1回)、定期に健康診断を行う。
2 前項の健康診断のほか、法令で定められた有害業務に従事する労働者に対しては、特別の項目についての健康診断を行う。
3 長時間の労働により疲労の蓄積が認められる労働者に対し、その者の申出により医師による面接指導を行う。
4 第1項及び第2項の健康診断並びに前項の面接指導の結果必要と認めるときは、一定期間の就業禁止、労働時間の短縮、配置転換その他健康保持上必要な措置を命ずることがある。

(健康管理上の個人情報の取扱い)
会社への提出書類及び身上その他の個人情報(家族状況も含む)並びに健康診断書その他の健康情報は、次の目的のために利用する。
①会社の労務管理、賃金管理、健康管理
②出向、転籍等のための人事管理
2 労働者の定期健康診断の結果、労働者から提出された診断書、産業医等からの意見書、過重労働対策による面接指導結果その他労働者の健康管理に関する情報は、労働者の健康管理のために利用するとともに、必要な場合には産業医等に診断、意見聴取のために提供するものとする。

溝口 茂樹

溝口 茂樹株式会社ドクタートラスト 産業保健部 部長

投稿者プロフィール

難しい法令にについて、かみ砕きながら、企業の衛生管理体制の構築のお手伝いをしていきたいと思っています。

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