管理職が知っておくべき「見えないストレスの存在」

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長時間残業、メンタルヘルス不調、ハラスメント……。
管理職が対応を求められる課題は年々増え、その難易度も増しています。
「産業保健新聞」を運営するドクタートラストの管理職向けのセミナーへの実施依頼についても増加傾向にあり、多くの企業が防止措置に乗り出している状況です。
重要なのは、発生した問題への対応だけではありません。
最近ニュースになった三菱電機の新入社員自殺や、かつて電通でも新入社員過労自殺がありましたね。
大きく取り上げられても、時が経てば風化してしまいます。
一時的な対応に注力し、根本的な課題から目をそらしていては、きっとまた同じような痛ましい事件が起きてしまうでしょう。
今後は日本全体で、さまざまな問題が発生してしまう職場環境そのものにメスを入れ、改善すべき点がないかを真面目に考えていく必要があります。

コミュニケーション、とれていますか?

全ての問題はコミュニケーション不足から発生するといっても過言ではありません。
コミュニケーション不足が招くものは職場における「信頼関係」や「相互理解」の欠如です。
これらを改善することは健康防止やハラスメント防止だけでなく、生産性の向上にもつながっていきます。
皆さんの職場はどうですか?

たとえば、次の3つを考えてみましょう。

① 部下の業務内容を知っている
② 部下の趣味を知っている
③ 部下の考え方の特徴を知っている

これは①<②<③とコアな情報になります。

業務指示・指導のみでは知りえない情報を、どれだけ日々のやり取りの中で把握していくか。
自分の職場を振り返ったとき「業務以外の発言、会話・雑談ができているか?」が重要になってきます。

なぜ雑談が必要なのか

職業性ストレスモデル
※参考:National Institute for Occupational Safety and Health (米国立労働安全衛生研究所)

上記の図を見たことがある人もいる思います。
すべての人がストレスによって病気になるわけではありません。
ストレスから病気発症に至る過程で、さまざまな要因が存在しています。

☆見えるストレス☆

・ 職場のストレス要因
・ 個人的要因(年齢・職種)
・ 緩衝要因(職場のサポート環境)

☆見えないストレス☆

・ 個人的要因(私生活の状況・性格・自己評価)
・ 仕事以外の要因(家庭・友人・恋人からの要求)
・ 緩衝要因(職場以外のサポート環境)

職場のストレス要因以外に、「プラスに働く要因」「マイナスに働く要因」がどれだけ存在しているかによって、心身が受けるダメージは変わっていきます。
緩衝要因が手厚い場合には、職場のストレスが過大であっても十分なケアで持ち直すこともあります。
逆に、職場のストレスが客観的にそれほど課題でなくても、仕事以外の要因で心身に負担がかかっていた場合には、病気の発症につながるケースもあります。

コミュニケーションの重要性

さて、この見えないストレスにどうやって気付いていくか、頭を悩ませている方もいると思いますが、答えは簡単です。

『日々のコミュニケーションを増やすこと』

これにつきます。
単に「コミュニケーション」とだけ言ってしまうと、これまた「話すのは苦手」「ハラスメントと思われるかも」なんて不安に駆られてしまう人もいるでしょう。
コミュニケーションは言語的なものだけではありません。
必要なのは「何かあった時は聞くよ」という姿勢を示しておくことです。

目に見えることがその人のすべてではありません。
個々の背景にも目を向けて、部下のサポートを行っていきましょう。

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冨田さゆり

冨田さゆり株式会社ドクタートラスト 産業カウンセラー

投稿者プロフィール

ドクタートラストに入社して6年目、多くの民間企業・官公庁の健康管理に関わってきました。産業カウンセラーの資格を取得し、専門知識を深める日々です。対企業、対従業員、健康に働くためのアプローチは多種多様。各々の特性に合わせたアドバイスを心掛けています!
【保有資格】産業カウンセラー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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