企業側の対応はこうする!夜勤・交代勤務者の健康リスクと対策法

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夜勤や交代勤務と聞くとどのような業種、職種を思い浮かべますか?
24時間の飲食店や病院、工場などさまざまありますね。
2010年の厚生労働省による労働安全衛生基本調査によると、深夜労働に従事した労働者(過去1年間・1カ月当たり4回以上)がいる事業所の割合は約36%という結果が出ています。
「夜勤は健康へ影響がある」と認識している方は多いと思いますが、具体的にどのような影響が出やすいかなどを改めて聞かれると、なかなか答えられないですよね。
今回は夜勤・交代勤務者の健康リスクとその対策についてお伝えします。

知っておきたい健康リスク

肥満や糖尿病、高血圧になりやすい

日勤者と比較して、夜勤・交代勤務者は肥満や糖尿病になりやすいといわれています。
1番の理由は食事です。
勤務形態により、どうしても食事時間が不規則になったり偏った食事内容になりがちとなってしまうからです。
また、睡眠不足も食欲に大きくかかわってきます。
睡眠不足になると、空腹感を増大させる働きのあるホルモンが分泌されます。
そして、食欲を抑制するホルモンが減少します。
そのため、食欲を抑えきれず高カロリーな間食をしてしまう方も多くなります。
また、血圧は本来夜間は低下するものです。
しかし、夜間に活動することで血圧の高い状態が長く続いてしまいます。
ほかにも、メンタルヘルス不調やがんの罹患リスクが高くなったり、口の健康にも影響があるといわれています。

リスクへの対策を知ろう

健康リスクへの対策として、個人でできる方法と企業側ができる方法の2つをご紹介したいと思います。

個人でできる対策

前述で挙げた、食事の時間・内容、睡眠の観点から考えてみます。
ポイントは「睡眠時間を大切に、日勤の食事リズムに合わせる」です。
具体的には以下に注意してみましょう。

① 夜勤前(夜)
・ 日勤時の朝食と同じような内容の食事をとる。
・ エネルギー源となる炭水化物、タンパク質(肉や魚など)、野菜を組み合わせる。
(例)おにぎり、納豆巻き、サンドイッチ、野菜スープや牛乳などを組み合わせましょう。

② 勤務中(深夜)
・ 200キロカロリー前後を目安に! 空腹感を満たして脳の栄養源となる炭水化物の補給がおススメです。スナック菓子などは控えましょう。そして、仮眠は積極的に取るようにしてください。
(例)おにぎり1個(約180キロカロリー)、バナナ1本(約80キロカロリー)、パスタの入ったサラダなど

③ 勤務後(朝・昼)
・ 消化がいいものを食べましょう。
(例)食後すぐ寝る場合:鍋焼きうどん、スープパスタ、おでんなど

④ 遅出(夕勤)
・ なるべく睡眠を優先し、食事は200-300キロカロリーを目安にしましょう。
・ 起きたら普段通りの食事をしてもOKです。

企業ができる対策

① 半年に1回に行う定期健診の結果を十分に活用する
たとえば、コントロール不良の高血圧や糖尿病などがある場合は、産業医面談を進めるなども必要となります。

② 適正な勤務編成(シフト)管理を行う
シフトを考える際にぜひ活用して頂きたいのが、夜勤・交代勤務に関する国際的ガイドライン「ルーテンフランツ9原則」です。

<ルーテンフランツ9原則>
1. 連続夜勤は避けるべきである
2. 日勤の始業時刻ははやくすべきではない
3. シフトの交代時刻は個人に融通性を持たせるほうが良い
4. シフトの長さは労働負担によって決め、夜勤はほかの勤務より短くすべきである
5. 2つのシフトの短い勤務間隔時間は避けるべきである
6. 連続勤務を行う場合は、少なくとも2連続休日の週末を含むべきである
7. 連続勤務においては、正循環にすべきである(正循環=日勤→夕勤→夜勤の順で変えていく方法)
8. シフトの1周期は長くすべきではない
9. シフトの循環は規則正しく行われるべきである

③ 仮眠室の整備
空調や照明を整え、なるべく個室を用意するのが望ましいです。
個室を用意できない場合は、パーテーションで仕切りを作るなど工夫も可能です。

従業員の声も聴きましょう

上記のような対策を上手に取り入れることで、健康へのリスクを軽減していきましょう。
また、実際に夜勤や交代勤務に従事する従業員の声を聴き、反映させていくことも重要です。

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