腸の影響が脳にまで?~メンタルにも関わる脳腸相関~

大事な仕事や試験の前に緊張でお腹が痛くなったことはありませんか?
メンタルヘルスとお腹、つまり腸内の環境には実は密接な関係があるんです。
本日は、腸内の環境とメンタルヘルスの関係についてご紹介します。

脳腸相関

脳と腸は自律神経でつながっており、常にやり取りが行われています。
腸内環境の変化が体調だけでなく、脳にまで影響を及ぼす「脳腸相関」の関係が最近の研究で明らかになってきました。
冒頭の「緊張でおなかが痛くなる」は「過敏性腸症候群」という疾患で、まさに脳腸相関の関係に該当します。
このように脳がストレスを感じることで蠕動(ぜんどう)運動が変化、下痢や便秘が起こり、腸内細菌のバランスが乱れるのです。
逆も然りで、下痢や便秘によって脳はストレスを感じます。
また、最近の研究では、腸内細菌のバランスの乱れが神経系疾患(うつ病、パーキンソン病、認知症など)にも関連することが明らかになりました。
脳と腸は、私たちが思っている以上に密接な関係があり、メンタルヘルスを考える上では、腸内環境を整えることが非常に重要だといえますね。

腸内細菌の種類

腸には大きく分けて3種類の腸内細菌が生息しています。
1)善玉菌 → 体に良い働き(ビフィズス菌、乳酸菌など)
2)悪玉菌 → 体に悪い働き(ウエルシュ菌など)
3)日和見菌 → 善玉・悪玉菌の多い方に味方

これらの細菌は、日和見菌>善玉菌>悪玉菌の順で生息しています。
善玉菌が多ければ、排便をスムーズにしてくれるなど、腸に良い働きをしてくれます。
一方、悪玉菌が増えると腸内環境が悪くなり、下痢や便秘を起こします。

ちなみに腸内細菌は腸内フローラともいいます。
これは顕微鏡で腸の中を覗くと、植物が群生している「お花畑(flora)」のようにみえることに由来しているそうです。

腸内環境の整え方

では、メンタルヘルスも体調も整えるためにはどのような食事を摂ればよいのでしょうか?
それはズバリ、良い働きをする善玉菌を増やすこと!
善玉菌が増えれば、腸内環境が整っていきます。
また、善玉菌のえさとなるものを合わせて摂ることで、効果をより期待できます。

<腸内環境を整えるうえでおススメの食べ物>

◎善玉菌を含むもの

主に発酵食品に多く含まれています。
・ヨーグルト
・納豆
・キムチ
・チーズ

◎善玉菌のえさとなるもの

食物繊維やオリゴ糖に多く含まれています。

・ 野菜類(ごぼう、切り干し大根、たけのこなど)
・ イモ類(さといも、こんにゃくなど)
・ 海藻、キノコ類
・ 果物(バナナ)

 

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