読めば納得!産業医面談に向いていない場所はここ

毎月の産業医面談は、会社の会議室や健康管理室、医師のクリニックなど、会社や契約形態によって実施場所はさまざまだと思います。
人事総務、労務部署の方など担当者に向けて、産業医面談の実施場所・方法で注意が必要ケースをお伝えします。

社外での面談場所は?

いきなりですがここでクイズです!
産業医面談の際、自社会議室や個室が別件ですべて埋まってしまった、あるいは従業員の都合などで社内での面談ができない場合、社外での面談場所として適切なものは、次の3つのうちどれでしょうか?
理由もあわせてお考えください。

① 予約不要で気軽に利用できるカフェ
② 会社付近や従業員自宅付近の貸会議室
③ 産業医が勤務しているクリニック

正解は……②会社付近や従業員自宅付近の貸会議室です。
以下で、正解・不正解の理由をご説明します。

理由(1) 個室でプライバシーが守られていること

産業医面談では、過重労働者面談、メンタル不調者面談、休職復職・面談など、面談者にとっても会社にとっても非常にデリケートな内容を話します。
また産業医は過去の健診結果や面談記録、主治医からの診断書等、非常に機微な書類を扱います。
① 予約不要で気軽に使用できるカフェは、準備時間やコストはほぼかかりませんが、店員や他のお客さんが近くにいる中、落ち着いた状態で本心が話しにくいだけでなく、情報漏洩につながりかねません。
そのため、不適切といえます。

それでは、個室でプライバシーが守られている③産業医が勤務しているクリニックでの面談は、なぜ正解ではないのでしょうか?

理由(2) 産業医と主治医の違い

産業医は、担当する事業場の従業員が健康に働けるよう、事業主と労働者のどちらにも偏らない中立的立場で心身のフォロー、事業主への指導を行います。
また主治医と異なり、診療・治療行為は行いません。
※ 届け出のされた社内診療所での処置、投薬など一部を除きます

そのため診断・治療を行うクリニックでの産業医面談は、主治医と産業医の線引きが曖昧になり、産業保健新聞の運営元であるドクタートラストでは推奨しておりません。
社内の会議室で面談実施が最も望ましいですが、社外面談が必要になった場合、実施場所にもご注意ください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

解説動画つき記事

  1. 【動画あり】「コロナかも」従業員が激増!会社はどう対応する?~コロナが疑われる従業員、休ませた場合の手当は会社が支払うべき?~

一目置かれる健康知識

ページ上部へ戻る