【無料ダウンロード】ストレスチェック57項目を最大限生かした集団分析のご提案

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ストレスチェックの実施を求める法律が施行されてから4年目に入り、今年もそろそろ実施準備を始める時期となってまいりました。
現在、ストレスチェックの課題の一つは、「集団分析」にあるといわれています。
4回目ともなれば、運用をみなおし、分析結果の充実を図りたい、活用方法を考えたいと考えている企業も多いのではないでしょうか。
ストレスチェックの業務にかかわる一員として、多くのケースを見て、集団分析における企業様が抱える課題は主に2点であると感じています。

1つは、集団分析結果を取得した後の職場環境改善への取り組み。
そしてもう1つは集団分析ツールにあると私は考えています。

職場環境改善への取り組みは、過去、産業保健新聞でも何度か取り上げました。


今回は2つ目の課題、集団分析ツールについて、お話します。

集団分析ツールの課題

集団分析ツール、どのようなものを利用していますか?
集団分析を用いて職場環境を把握し、改善する。これが現在理想とされている活用方法です。
しかし、厚生労働省が提供するストレス判定図のみでは、職場環境を把握し、その環境を改善するために充分なデータと言えるでしょうか。

ご存知の人も多いかと思いますが、「職業性ストレス簡易調査票」(57項目)の場合、ストレス判定図に使用する質問項目は、わずか12項目のみです。

表.ストレス判定図に使用する調査票の質問項目数

判定図名調査票の尺度名質問項目数
量-コントロール心理的な仕事の負担(量)計3問
仕事のコントロール度計3問
職場の支援上司からのサポート計3問
同僚からのサポート計3問
合計計12問

言い換えれば、残り45項目は、回答を集めてもまったく使われないままとなっています。
これは、大変もったいないことです。
しかし、安心してください。
実は「職業性ストレス簡易調査票」(57項目)を最大限活かした、簡単な集団分析方法があるのです。

各質問項目の平均点を算出する

それは、各質問項目の平均点を算出することです。
「なんだ、そんなことか!」と思われる人も多いと思います。
しかしこんなに簡単そうな方法でも、実はわかることが多いのです。

では、実際にやってみましょう。

「職業性ストレス簡易調査票」(57項目)の各回答には1点から4点まであらかじめ付与されています。
通常、点数が低いほどストレスが低いと評価されるように設定されています。
しかし、一部の質問項目では点数が低いほどストレスが高いと評価されるように設定されています。
いわゆる「逆転項目」です。
この逆転項目の点数を逆転させ、すべての質問項目において点数が低いほどストレスが低くすることも可能です(または、逆転項目でない質問項目を逆転させ、すべての質問項目において点数が低いほどストレスが高くすることも可能)。
回答された得点を逆転させるには、「5点-回答得点」で得られた点数を使用します。

逆転項目は以下のとおりです。

【逆転項目】

A 仕事のストレス要因

NO質問項目
問1非常にたくさんの仕事をしなければならない
問2時間内に仕事が処理しきれない
問3一生懸命働かなければならない
問4かなり注意を集中する必要がある
問5高度な知識や技術が必要なむずかしい仕事だ
問6勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない
問7からだを大変よく使う仕事だ
問11自分の技能や知識を仕事で使うことが少ない
問12私の部署内で意見のくい違いがある
問13私の部署と他の部署とはうまが合わない
問15私の職場の作業環境(騒音、照明、温度、換気など)はよくない

B 心身のストレス反応

問1活気がわいてくる
問2元気がいっぱいだ
問3生き生きする

ただし、今回はこの逆転項目はそのままにしてとりあえず質問項目毎の平均点を計算します。
この計算をすることができるエクセルファイルを今回はご用意いたしました。

【ダウンロード】職業性簡易調査票(57項目)各項目の平均点算出シート(exel)

※クリックするとダウンロードが始まります。

全国平均との比較

さて、エクセルファイルにはちょっとした仕掛けがあります。
それは19尺度(仕事の量的負担、上司からのサポートなど)毎の平均点を全国平均値(川上他,2012)とくらべられるようにしてあるのです。
平均点と比べて、高いのか、低いのか、まずは見比べてみましょう。

【注意】
各セルの数式等はあらかじめ点検済みですが、万一、その数式に誤りがある等このファイルの内容等に不具合がある場合、ならびに、このファイルを使用して集計した結果を利用したいかなる結果、影響等について弊社及び著者は一切の責任を負いません。
あらかじめご承知いただき、すべて各利用者の判断でご使用ください。

【留意点】
ストレスチェック実施マニュアルにも記載されていますが、10人を下回る集団を分析する際は、個人が特定されないよう十分な配慮が必要です。

ストレスチェックを実施するのは、ほとんどの企業・団体では1年に1回のことだと思います。
貴重な機会ですので、より効果的な職場環境改善につなげていければいいですね。

ドクタートラストでは、より詳細な集団分析や職場環境改善のお手伝いを行っています。
ご興味のある企業・団体のご担当者様はお気軽にお問い合わせください。

【引用・参考資料】
・ 川上 憲人他(2012)2.新職業性ストレス簡易調査票の開発 1)新職業性ストレス調査票の完成 平成23年度厚生労働科学研究費労働安全総合研究事業「労働者のメンタルヘルス不調の第一次予防の浸透方法に関する調査研究」P.266-P.316
・ 厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室(2016) 労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル 厚生労働省ホームページ https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/index.html (2019年5月19日)
・ 東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野(2012)6 新職業性ストレス簡易調査票全国標準値 新職業性ストレス簡易調査票の公表について(2012/4/1) 東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野ホームページ http://www.jstress.net (2019年5月18日)

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中島 健太

中島 健太株式会社ドクタートラスト 臨床心理士・産業カウンセラー

投稿者プロフィール

約20年間事務職に従事した後、ドクタートラストに入社。主に官公庁でのストレスチェックの受託業務を担当しています。
ストレスチェックは2015年12月に開始された新しい制度ですが、働く方のメンタルヘルスの改善に大いに役立つ可能性を秘めていると感じています。
「産業保健新聞」では、心理学分野から皆さまのメンタルヘルスに役立つ話題や、ストレスチェックに関連した話題を多く取り上げたいと思います。
【保有資格】臨床心理士、産業カウンセラー
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】
https://doctor-trust.co.jp/form/company/contact/

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