実は、やる気は湧いてくるものではなく、自分で作り出すものだった

春は入社や異動の季節です。
新しい環境に慣れるため、新しい仕事に取り組むためにと気持ちを新たに頑張る方がたくさんいらっしゃると思います。
その一方、春はなんとなくやる気が出ないと思う方も多いのではないでしょうか?
季節の変わり目は「なんとなくだるい」「頭がぼーっとする」といった症状を訴える方が多くなります。
その中でも春は天気が変わりやすく気温差が大きいなど、皆さんが思っている以上に体に負担のかかる季節です。
「やらなきゃいけないのにやる気が出ない」
そんな時を上手に乗り切るコツをご紹介します。

よく眠れていますか?

しっかりと自分のパフォーマンスを発揮するためには、何より十分な睡眠が大切です。
とても基本的なことですが、なかなか実践できないもの。
「日中だるい」「やる気が出ない」と訴える方にお話を伺うと、十分な睡眠時間が確保できていないことが多くあります。
夜ダラダラとスマホやテレビを見たり、つい遅くまで起きてしまう方は、思い切って30分早く布団に入るよう心がけましょう。

「やる気」は外部からもたらされるものではなく、自分自身で作るもの

「そうは言っても、今手元にある仕事がなかなか捗らない。やる気を出したい」
そんな時もあると思います。「やる気」とは一体どこからやってくるものなのでしょうか?
実は「やる気」というのは、外部からもたらされるものではなく、自分自身の中で作るものなのです。
まったくやる気がでなかったのに、少し手をつけ始めたら一気に全部やる気になった経験はありませんか?
やることの全体を100とすると、まずその中で少しでもできると思える小さな1にとりかかります。
1ができたら、また次の1に取り組むというように、なるべくゴールを小さく設定してみましょう。
「これができたら好きなコーヒーを飲む」などご褒美になるようなものを作るのも良いです。
人間の脳は、できた=達成感が刺激となって、次の「やる気」を生み出すことができます。
この小さな達成感とやる気の連鎖を繰り返すことが大切なのです。
100ある仕事をできないと悲観するのではなく、まず100分の1を作り出してみましょう。

それでも何も手につかない時は?

上手く頭がまとまらず、100分の1ですら取りかかれない時もありますね。そんな時は、何も考えずなくともできることをやってみます。
たとえば、「デスクの上を綺麗にする」「置いてあるマグカップを洗う」「引き出しの1つを整理する」などの小さな作業がぴったりです。
自宅であれば「腹筋を20回する」などでも構いません。
無心で手や体を動かせるような作業が良いのです。
ここでも小さな達成感を得る事で「やる気」というエネルギーを作り出すことができます。
仕事とは関係のないところで作られた「やる気」であっても、意外と脳が騙されるもので、何かする前の状態よりも確実に仕事へのやる気が増します。
仕事に対するモチベーションはさまざまですが、やる気が出ないと受動的になるのではなく、やる気を上手に作り出してコントロールしていく力を身につけていきましょう。

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田中 祥子株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

企業の健康管理室で働いていた経験をさまざまなかたちで皆さまにお届けします。
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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