「しばき倒すぞ」社長発言も、精神障害認めず

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弊社で購読してる労働新聞の11月12日号に「社長の激昂、叱責に‘‘正当性‘‘」との見出しで大変興味深い判決が掲載されていました。
本日はこの話をご紹介いたします。

社長の激昂、「しばき倒すぞ」にも労災は認められず

「しばき倒すぞ」社長発言も、精神障害は認められず

就業時間中の組合活動を議題とした交渉中、社長から「しばき倒すぞ」などと机を叩きながら叱責され精神に不調を来したとし、パナソニックアドバンストテクノロジー㈱(大阪府門真市)の労働者が労災認定不支給の取り消しを求めた訴訟で、大阪高等裁判所(田中敦裁判長)は、不支給処分を妥当とした。社長の言動は嫌がらせ、いじめに該当するが、激昂の原因は労働者にあったとしている。和解金が支払われ精神的負担も軽減しており、精神障害に至る負荷ではないと判断した。

(労働新聞11月12日号より引用)

「しばき倒すぞ」なんてワードは普段聞くことがない過激な発言で、それなのにどうして?と思わず中を読んでしまいました。(さすが新聞記者さんですね、目をひくタイトル選びです)

どうしてそのような判断になったのか……詳細を見ていきましょう。

無断録音、「内心有利な立場」と判断

記事を読むと、かなり激しい言葉で叱責が行われた様子が記されていますが、これは労働者が録音した音声があったためです。

今回労災と認められなかったポイントとしては、

・和解が成立していた(和解金300万円)
・和解から3年後の休職に関する労災申請であった
・和解までの通院時に医師に「症状が改善した」と伝えていた

上記が挙げられています。

一審の大阪地裁と同様の判決となった形です。
和解が成立した時点での精神的な負担の大幅な軽減があったとし、その3年後の休職への影響は認められないとされるものでした。

また、この録音に関しても無断で行われていた点で

・有力な証拠になることを意識しつつ社長の発言を聞いていた
・激昂を予測して交渉を有利に進める周到な計画性が考えられる

とし、トラウマを生じるような体験とまではいえないと判断されました。

発言自体は問題!処分されています

労災認定は認められなかったものの、当該社長の発言については「嫌がらせ・いじめ」であると判断されています。
また社内の処分も受けており、決して度を越えた叱責が許されるというニュースではない点、ご留意くださいね。

 

 

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宮入 孝史

宮入 孝史株式会社ドクタートラスト 産業保健部

投稿者プロフィール

健康な社員を増やすことが企業の元気につながると信じ、為になる情報を皆さんにお伝えしたいと思います。

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