「この人苦手だな」と思うことがなくなるコツをご存知ですか

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仕事・生活するうえでコミュニケーションは欠かせません。
特に最近は、生産性の向上のためにコミュニケーションは非常に重要だといわれています。
しかし、コミュニケーションをとるなかで、「この人苦手だな」と思ったことがあるのではないでしょうか。
その理由の一つに、自分と相手のコミュニケーションのルールが挙げられます。
この、人がそれぞれ持っているコミュニケーションルールのことを「ソーシャルスタイル」といいます。

ソーシャルスタイルとは

ソーシャルスタイルは、幼少期からの経験の積み重ねによって身につけられるもので、大人であれば誰でも決まっているとされています。
そして2つの尺度の高低によって4つのタイプに分けられます。

【尺 度】

思考表現度:周りから見て、その人の考えや主張がどのくらい力強いか、また、周りの人がその人にどのくらい影響されるか
感情表現度:周りから見て、その人がどのくらい自分の感情を表しているか、またはほかの人の感情を理解しているとわかるか

ソーシャルスタイル 4つのタイプ

① 低い思考表現度 × 低い感情表現度 ➡ アナリティカル
② 高い思考表現度 × 低い感情表現度 ➡ ドライバー
③ 低い思考表現度 × 高い感情表現度 ➡ エミアブル
④ 高い思考表現度 × 高い感情表現度 ➡ エクスプレッシブ

4つのタイプの見分け方

タイプを見分けるには、「自分らしく、楽にしていることのできるときの状況」で判断します。
その際、周りからどう見えているかで判断をするため、周りにいる同僚や友人の意見を聴いてみることもおすすめです。(ただし、家族と過ごしているときの状況は含まれません)
見分け方はいくつかありますが、4つのタイプの特徴のどれに当てはまるかで見分けるという方法をここではご紹介します。

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それぞれのソーシャルスタイルの特徴

① アナリティカルタイプ

【話し方】
  •  ソフトで一定した声の大きさやトーン・速さを保ち、落ち着いた様子で話す
  •  話すペースはゆったりめで、しばしば間を長めにとる
  •  一文は長めで、断定的な語尾を避け、声は小さくない
  •  クッション言葉・接続詞が入る
  •  固い言葉・丁寧語が多い
  •  手順を踏んで話す(背景や状況説明・理由などが先にきて結論が最後にくる)
  •  秩序だった話をする
  •  正確で詳細な情報提供を慎重に行うので、情報量が多く会話内容、資料などのボリュームも大きい
  •  感情を出さずに、穏やかな声で、間を取りつつ、淡々と話す
【行動】
  •  行動に移す際には考え深く、慎重に行う
  •  イエスかノーかという択一的な問題に即答しないなど、意思決定には時間をかける
  •  最後までリスクを最小化しながら物事を進める
  •  原則や規律を守る
  •  現実的である
  •  物事に対して客観性・公平性を大切にする

② ドライバータイプ

【話し方】
  •  メリハリの効いた力強い話し方をする
  •  話すペースは速めで、間を取らない
  •  はっきり断定的に話す
  •  固い言葉が多い
  •  単刀直入に、ズバッと核心をついたことを話す
  •  重点やポイント、結果だけを簡潔に伝える
  •  相手の目を見てしっかり話す
【行動】
  •  表情は変化しない
  •  身振り手振りはほとんどない
  •  行動のスピードが速い
  •  イエス、ノーがはっきりしており、決定・決断が早い

③ エミアブルタイプ

【話し方】
  •  ソフトな抑揚と適度な大きさの声で、穏やかに話す
  •  ペースはゆっくりで間を取りながら話す
  •  ソフトな問いかけで相手の発言を促す
  •  やわらかい言葉が多く、固すぎない敬語表現を好む
  •  具体例、たとえ、エピソードが話の中に盛り込まれる
  •  みんなの意見を取り入れ、みんなに配慮しながら話す
  •  相手と言葉のキャッチボールを行い、相槌など多用して傾聴し共感しながら話す
  •  やわらかな身振り・手振りを用いる
【行動】
  •  笑顔が多い
  •  行動に移すときは、穏やかに周囲に配慮しながら行う
  •  自分の一存でイエス・ノーを断言しない
  •  周囲の人の意見を取り入れ、時間をかけて意思決定を行う
  •  皆を励ましサポートするなど、チームの人間関係を構築する
  •  仕事や課題に取り掛かる前にまず人間関係を築く

④ エクスプレッシブタイプ

【話し方】
  •  メリハリのある大きな声で大きな抑揚に感情や熱意を込めて話す
  •  テンポよく話し、間を取らない
  •  断定的な語尾を用いる
  •  敬語はあまり使わずカジュアルに話す
  •  ユニークな具体例・たとえ話・エピソードが多い
  •  ふと思いついた話題に飛躍することもある
  •  しっかりと視線を合わせて話す
  •  身振り手振りが大きい
【行動】
  •  表情は生き生きとして変化に富む
  •  周囲を巻き込みながら、生き生きとエネルギッシュに行動する
  •  直感で即決断する
  •  ゴールに向けて周囲を元気づける
  •  新しいものを取り入れ、新しくユニークなものを生み出す
  •  面倒見がよく、強い人間関係を作ることを重視する

付き合う人のソーシャルスタイルを知ろう

自分のソーシャルスタイルがどのタイプか、おわかりいただけましたでしょうか。
次に、ご自身が付き合う周りの人のソーシャルスタイルを考えてみてください。
ソーシャルスタイルが同じタイプの人とはしゃべりやすいと感じますが、違うタイプ特に対極にいる人のことは苦手としていませんか。
ここに、「この人苦手だな」をなくすポイントが隠れています。

人は無意識に「相手も自分と同じ言動をとるべきである」という「ものの見方・考え方」をしてしまうものです。
ここでいう「ものの見方・考え方」がソーシャルスタイルそれぞれの特徴のため、ソーシャルスタイルが異なると、「苦手」という感情が生じてしまうということです。
ただ、苦手な人こそ自分にないものを持っているともいえるため、相乗的にいい仕事をすることが出来る可能性を持っているのです。

苦手意識を減らすためのポイントは、まず相手のソーシャルスタイルを知ることです。
先ほどのソーシャルスタイルの4つのタイプの特徴のどこによく当てはまる人かを考えてみましょう。
考える際には自分の意見のみではなく、本人の意見・周囲の人の意見を用いると、より判別しやすくなります。

ソーシャルスタイル4つのタイプそれぞれへの対応方法

次に、苦手意識をなくすための方法として、わかった相手のソーシャルタイプに合わせて少しでも近づけるように自分をコントロールしていくことがあげられます。

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それぞれのソーシャルスタイルへの対応方法

① アナリティカル

【話し合いの進め方】
  •  最初に、話し合いの目的・目標・アジェンダ・時間を伝え、そこから離れないように進める
  •  事前に資料を用意するなど、しっかりと準備をして行う
【会話で気を付けること】
  •  話しを最後まで遮らずに聴く
  •  落ち着いたペース、適度な声の大きさ、一定トーンを好む
【仕事の進め方】
  •  手順に従って、必要十分な時間をかけ、想定外のことが起こらないように進める
  •  急なスケジュールの変更や仕様の追加は好まない
  •  想定外の質問への即答は得意としていないため、回答に猶予が必要
【提案の仕方】
  •  論理的な提案を好む
  •  資料には、作成者の論理や考えが必要であると考える
  •  選択肢やデータを十分に準備する

② ドライバー

【話し合いの進め方】
  •  挨拶がすんだらすぐに本題に入る
  •  無駄話はしない
【会話で気を付けること】
  •  結論から伝える
  •  ポイントを絞って簡潔明瞭に話す
  •  質問には即答する
  •  話の筋を通す
【仕事の進め方】
  •  無駄を省いて、最短で最大の結果を出す
  •  優先順位をつける
  •  選択と集中を心がける
  •  ネガティブ情報・デメリットなどマイナス面について早く知らせる
【提案の仕方】

何をしてほしいのか・提案の目的・結論・論拠、主張、データをはっきり示す

③ エミアブル

【話し合いの進め方】

本題に入る前に、アイスブレイクを行い、場の空気を確かめる

【会話で気を付けること】
  •  話しを最後まで遮らずに聴く
  •  ゆっくり間を取り、話を急かさないようにする
  •  結論のみを話すのではなく、理由や考え気持ちを伝えるようにする
  •  断定的な言い方、命令口調には注意する
【仕事の進め方】
  •  一人孤立して仕事をすることを苦手とする
  •  信頼し合い、相乗効果が生まれるチームメンバーを作ることを大切にする
【提案の仕方】
  •  資料にはビジュアルを入れるなど、イメージが掴みやすい工夫があるとよい
  •  皆に関係する事実の意思決定は、メンバー同士で意見交換をしたいため、まず、その環境が欲しい

④ エクスプレッシブ

【話し合いの進め方】

本題に入る前に、参加者が盛り上がることができるような話題で場を盛り上げ、よりよい人間関係を作る

【会話で気を付けること】
  •  ノリ・明るさ・テンポを大切にする
  •  発したことに対して、何かしらのリアクションが欲しい
【仕事の進め方】
  •  強い人間関係を大切にする
  •  直感を大切にして仕事を進める
  •  管理を重視するのではなく、大まかに決めてあとは担当者それぞれに任せる
【提案の仕方】
  •  提案する側が本当にやりたいのか、実現に向けて行動を重ねているのかが、判断の大切なポイントになる
  •  斬新なものを好むため、資料にはビビットな原色や写真を入れるなどビジュアルに訴えかけるものがよい

上記の特性に少しでも合わせられるように自分をコントロールすることによって、「あの人苦手だな」を少しでも減らし、仕事上などでより良い人間関係を築き、人間関係からくるストレスの低減などへ繋げていきましょう。

吉野 紗也

吉野 紗也株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

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