ビールで脱水に?気をつけたいお酒の飲み方

今年は例年にない猛暑となりました。
気温が高くなると、ビールやチューハイなど、さっぱりとして量の多いお酒が好まれるようになります。
しかし、ビールやチューハイなどで水分を取ったような気分になっていませんか?
ビールなどのアルコール飲料を摂取することで、かえって脱水になることがあるのをご存知でしょうか。
もちろん夏だけの話ではなく、お酒を飲む時にぜひ気をつけたいポイントをご紹介します。

摂取した以上に利尿作用が

私たちの体は飲み物や食べ物から水分を摂取し、汗や尿などで余分な水分を排出することで、体内の水分バランスを調整しています。
お酒を飲むと何度もトイレに行きたくなることはありませんか?
暑い時や汗をかいた時はビールを飲みたくなるものですが、ビールを飲むと実は利尿作用によって、飲んだ分以上に尿として水分が排出されてしまうのです。
具体的にはビール1リットルに対して尿として排泄される水分が1.1リットルといわれており、摂取したビールの量よりも出て行く水分の量が多くなります。

水分摂取を忘れずに

ビールをゴクゴク飲んでいると、なんとなく多量に水分を摂取している気持ちになりますが、ビールは利尿作用が高いため注意が必要です。
特に暑い時期の飲酒や、運動後、バーベキューなど屋外での飲酒時は脱水を起こしやすくなるので気をつけましょう。
飲酒後の頭痛や二日酔いは、飲んだ量にも左右されますが、主に脱水が原因となったり脱水により回復が遅れることが多いのです。
ビール=水分ではなく、ビールと水分は別物と考えて、水分補給を忘れないようにすることが大切です。

脱水・二日酔い対策

脱水・二日酔い対策のためにまず簡単にできることは、ビールなどを続けて飲まず、合間にきちんと水分や食事を挟むことです。
緑茶やウーロン茶にはそれ自体にも利尿作用があるため、カフェインの含まれていない麦茶や水がオススメです。
飲み物だけでなく、トマトやきゅうり、冷奴、お茶漬けなど水分の多い食べ物もお酒の合間の食事に最適です。
また、それでも飲酒後に頭痛や二日酔いを感じた時は、素早く体に吸収されるスポーツドリンクなどで十分に水分をとるようにしてください。
脱水が改善されることで二日酔いの症状が早く改善されます。
翌日に残さずお酒を楽しむため、ぜひ飲み方に気をつけてみてくださいね。

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田中 祥子株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

企業の健康管理室で働いていた経験をさまざまなかたちで皆さまにお届けします。
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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