労働時間短縮で150万円給付?

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「時間外労働等改善助成金」をご存知でしょうか。
実は「職場意識改善助成金」という名称で従来からあったものですが、働き方改革関連法案の成立に向け、2018年3月に厚生労働省が名称と内容を改変しました。
条件を満たせば皆さまの会社でも成金が受け取ることができるかもしれません。
本記事では「時間外労働等改善助成金」について、助成金受け取りの条件や方法を確認していきます。

「時間外労働等改正助成金」とは

長時間労働の削減に向けて政府が「働き方改革」を進めていますが、実際は課題も多く、特に中小企業での実現には困難もあります。
そんな中小企業に対し、時間外労働削減の実施のために必要な費用を助成するのが「時間外労働等助成金」です。

厚生労働省が設定した時間外労働の上限の成果目標を達成できれば、その達成に要した費用が助成されます。
ではどのような費用が助成されるのでしょうか?

助成される費用

厚生労働省では以下のような例を提示しています。

  1.  労務管理担当者に対する研修
  2.  労働者に対する研修、周知・啓発
  3.  外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など)によるコンサルティング
  4.  就業規則・労使協定等の作成・変更(時間外・休日労働に関する規定の整備など)
  5.  人材確保に向けた取組
  6.  労務管理用ソフトウェアの導入・更新
  7.  労務管理用機器の導入・更新
  8.  デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
  9.  テレワーク用通信機器の導入・更新
  10.  労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新(小売業のPOS装置、飲食店の自動食器洗い乾燥機など)

具体的例

上記について、具体的には以下のような費用が該当するようです。

  1.  業務上の無駄な作業を見直したいので外部の専門家によるコンサルティングを実施
  2.  始業・終業時刻を手書きで記録しているが、管理上のミスが多いので、労務管理用機器やソフトウェアを導入した
  3.  新たに機械・設備を導入して生産性を向上させたいので、労働能率を増進するために設備・機器等を導入した

助成金の受け取り条件とは

以下では、どのような条件を満たせば助成金を受け取ることができるのか確認していきます。

満たすべき要件

まず、助成金の対象となる事業主は、次の要件のすべてを満たしている必要があります。
(1) 労働者災害補償保険の適用事業主であること。
(2)  次のいずれかに該当する事業主であること。

業 種  資本または出資額 常時雇用する労働者
 小売業  小売業、飲食店など  5,000 万円以下   50 人以下
 サービス業  物品賃貸業、宿泊業、医療、 福祉、複合サービス事業
など
 5,000 万円以下  100 人以下
 卸売業  卸売業  1億円以下   100 人以下
 その他の業種   農業、林業、漁業、建設業、 製造業、運輸業、金融業
など
 3億円以下  300 人以下

(3) 平成28年度または平成29年度において「労働基準法第36条第1項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準(限度基準告示)」に規定する限度時間を超える内容の時間外・休日労働に関する協定を締結している事業場を有する中小企業事業主で、当該時間外労働および休日労働を複数月行った労働者(単月に複数名行った場合も可)がいること。

成果目標

そして、上記条件を満たす企業が下記の成果目標を達成した場合、助成金を受け取ることができます。

  1.  時間外労働時間数で月45時間以下かつ、年間360時間以下に設定
  2.  時間外労働時間数で月45時間を超え月 60 時間以下かつ、年間720時間以下に設定
  3.  時間外労働時間数で月60時間を超え、時間外労働時間数および法定休日における労働時間数の合計で月80時間以下かつ、時間外労働時間数で年間720時間以下に設定

ただし受け取ることのできる額は事業場の状況や成果目標の達成状況によって異なります。

詳しくは以下の厚生労働省「時間外労働等改善助成金(時間外労働上限設定コース)申請マニュアル(平成30年度) (PDF)」をご確認ください。

助成金を受け取るには

受け取りには申請の手続が必要です。
手続きの流れも厚生労働省「時間外労働等改善助成金(時間外労働上限設定コース)申請マニュアル(平成30年度) (PDF)」でご確認いただけます。
また、申請様式は厚生労働省「時間外労働等改善助成金(時間外労働上限設定コース)」からダウンロード可能です。
平成30年度の申請手続きの締め切りは2018年12月3日(月)までとなっております。
ただし支給対象事業主数は国の予算額に制約されるため、それ以前に受付を締め切る場合があるようです。

条件を満たし、時間外労働の削減に取り組もうと考えている事業場で働く方は、事業主様にご提案されてみてはいかがでしょうか。

<参考>
厚生労働省「時間外労働等改善助成金(時間外労働上限設定コース)申請マニュアル(平成30年度) (PDF)」
厚生労働省「時間外労働等改善助成金(時間外労働上限設定コース)」

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