危険な血圧の左右差

危険な血圧の左右の差

血圧測定

普段あなたは、血圧測定をどちらの腕で行っているだろうか。
「毎回特に意識していない」、「自分で左側(右側)と決めている」など様々かと思うが、血圧は片方の腕ではなく、両方の腕で測ることをお勧めしたい。
というのも、血圧の左右差が大きい場合、その背景には動脈硬化性病変が隠れていることがあるからだ。

このような研究結果が

2014年2月、”the American Journal of Medicine”に掲載されたハーバード大学の研究によると、右腕と左腕の血圧差が、心疾患の兆候や死亡率に関連している可能性があるとの報告を出している。
この左右差に関しては、2012年にも医学雑誌ランセットに掲載があり、血圧が左右で15mmHg以上差がある場合、
血管疾患、既存の脳血管・心疾患死亡率などの増加と関連すると報告しているのだ。

そもそも、血圧には左右差はないのが普通なのだろうか?
実際それぞれ右腕、左腕で血圧を測って比べてみると、左右の腕で微妙に値が違うことに気づく。
これは、血管の太さが右半身、左半身で違うことも関係しており、なにより私たちの血圧は1日の中でも常に変動しているため、全く同じ値が出るということはほとんどない。そのため、左右で値に差が生じるのは、ごく自然なことと言える。

気をつけたい左右の差

ただし、左右の血圧の差が大きく、15~20mmHg以上もある場合は注意が必要だ。
冒頭でもお伝えしたように、動脈硬化性病変が隠れている可能性があるからだ。
これは、血管のどこかで動脈硬化が進むなどして、内腔(血管の内側の空間)がかなり狭くなっていることを意味する。
血管が狭くなっている、もしくは詰まっている場合、その手前では血圧が高くなり、詰まりの先では血圧が低くなる。
狭窄がある側の腕では、血圧が低く測定されてしまう場合があるため、極端な左右差には注意が必要なのだ。
高血圧治療ガイドラインにも、「初診時には、上腕の血圧左右差を確認すること」との明記があるが、
片腕だけでの計測でこうした血管病変を見落としてしまうことがないよう、自宅で自己計測される際も、ぜひ左右での値を気にしていただきたい。

林 晴香

林 晴香株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

DT保健師の林です。
産業保健分野に限らず、健康に関するお役立ち情報を配信できればと思っております。

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