人生で避けて通れないライフイベント~動揺する体と心~

みなさんこんにちは。
精神保健福祉士の笹井です。
年も開け忙しい日々をお過ごしではないでしょうか。
みなさんにお役立ていただきたいことをお知らせする「産業保健新聞」、今日の話題はライフイベントについてです。

ライフイベントとは?

みなさんはライフイベントという言葉をご存知でしょうか?
ライフイベントとは、結婚、出産、就職、退職、進学、離別、近親者や友人の死、家の購入など、人生を歩むにあたり起こる、その人にとっての大きな出来事を指します。
ライフイベントは生きていくうえで避けられないものです。
気をつけていただきたいのは、ライフイベント後は身体的精神的に不安定になりやすく、心も体も不調になりやすい状態になることです。

よいライフイベントも気をつけないといけないの?

意外に思われるかもしれませんが、喜びごとでも精神状態は不安定になりやすいのです。
例えば結婚などは、それ自体は喜びごとなのですが、2人暮らしを始めたり、新婚旅行をしたり、姓が変わったり、結婚式をしたりとそれまでの生活からガラリと内容が一変します。
ライフイベントは生活を変える出来事ですので、生活行動が変わり、身体的精神的に負荷がかかってきます。
そのため、ライフイベントに際しては自身の健康状態に気をつけることが必要となってきます。

避けられないのにどうしたらいい?

では、ライフイベントについてどう対処すればいいのでしょうか?
ライフイベントそのものについては不可避ですし、どうしようもないことの方が多いでしょう。
必要なのはライフイベント前中後の過ごし方です。
ライフイベント前はそのイベントに対して想像をしておくことが必要です。
予想できることであれば準備をしておくことで、対処できることが多くなり、その出来事に直面しても不安が低減したりショックが少なくなったりします。
ライフイベント中は今がストレスが高い時期であることを意識化することです。
終わりの見える出来事であれば、不安や体力の目処などがつきますよね?
終わったら何をするか、今何をすべきかを自覚しやすくなります。
また喜怒哀楽などを伴うイベントについては、十分に感情を表現することです。
感情をきちんと表現することで、ストレスは低減します。
悲しいことがあれば泣く、楽しいことがあれば笑う、その人にとっての表現の仕方でいいので、十分に表現することが必要です。
ライフイベント後は、今が変化を感じている時期であることを自覚しましょう。
自分の生活で休息、栄養、楽しみが確保できているかを確認することが必要です。
確保できていない場合は、一人で悩むことはありません、頼れる方に十二分に頼ることが必要です。
自分の生活を模索していく時期なので、ストレスが溜まる時期でもあります。
できるだけストレスを減らすように生活を調整しましょう。
前述したとおりライフイベントは避けては通れません。
ライフイベントの前中後は、これらの対応をしてご自身の健康管理をおこないましょう。
就職してから退職するまでいろいろな出来事にぶち当たったとき、みなさんの健康ができるだけ保てるようにお役立ていただければ幸いです。
では、またお会いしましょう。

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笹井裕介産業保健部 看護師・精神保健福祉士

投稿者プロフィール

大学卒業後、精神保健福祉士として、精神科クリニックで心理相談、生活相談を担当。その後、看護師資格を取得し病院勤務となる。呼吸器内科・腎代謝科で従事し、ターミナル(終末期)や慢性期の患者さんと関わる。病院勤務を通して、予防医学に興味を持ち、株式会社ドクタートラストに入職。
現在は、電話相談窓口でのハラスメント・メンタル・健康相談対応、企業の人事担当者への提案やコンサルティングを行っている。
【保有資格】看護師、精神保健福祉士、公認心理師
【ドクタートラストのサービスへのお問い合わせはこちら】
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