新連載 福島先生の相談室~困った事例をひもとく~

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はじめに
あなたの職場に、たとえば、無断欠勤、遅刻、無愛想、居眠り、私用インターネットなど、ちょっと困った人はいませんか?
彼らに対して「何とかしたい」と思いつつも、「気合が足りない」「最近の若者は根性がない」「これだからゆとり世代は……」と精神論を言っているだけではないでしょうか。
しかし、論理的方法のもと、ほんのちょっと言葉をかけるだけで、事態が劇的に改善することがあります。
この連載では、そんな事例をQ&A形式で3回にわたりご紹介します。
「頑張ってねと言っちゃいけない」、「~だったら、この一言」のようなマニュアル対応ではありませんのでご安心を!

 

Q【お悩み1】

当社の始業時刻は9時ですが、Aさん(30代男性)は、たびたび遅刻をします。
もっともたびたび遅刻をするといっても、10分から15分ほどのことなので、非常に困るわけではありませんが、ほかの社員の手前、朝っぱらからケジメもつかず士気にも影響します。
上司が理由を尋ねてみても「頭痛で……」「電車が遅れて……」「トイレ……」などと言います。
どうしたら彼の遅刻はなくなるでしょうか?

A【どうやって改善?】

Aさんに話を聞くと、「9時に来いと言われていなかったから」と回答がありました。
彼の課題は、始業時刻までに出社するという「社会常識を知らないこと」だったようです。
そこで「始業前に出社して準備を整え、業務は9時から開始」と伝えたところ、始業前に出社して準備を整え、9時から業務を開始するようになりました。

Q【お悩み2】

Bさん(20代男性)は、昼休み後、毎日居眠りをしてしまいます。
話を聞いてみたところ、どうやら毎晩夜更かしをしているようで、それが居眠りに影響していると思われますが、本人は夜更かしと居眠りの関連にピンときていないようです。
業務にも支障が出ますし、どうしたらよいでしょうか。

A【どうやって改善?】

Bさんの課題は、自分の体調ひいては業務パフォーマンスに対する、食事や睡眠などといった「生活習慣」の影響を知らないことです。
これは、昨今の若手社員にありがちな傾向です。
そこで夜更かしと居眠りの関連が目で見てわかるように、「生活リズム表をつけましょう」と伝えました。
Bさんは、表を見ることで業務パフォーマンスと生活習慣の関連に気づきました。
これによってBさんは早寝を心掛けるようになり、業務中の居眠りがなくなりました。

※ 生活リズム表は、メンタルヘルスマネジメントのため、医療機関は当然ですが、導入している企業が増えています。

まとめ
いかがだったでしょうか。
聞いてびっくり、こちらの思う「当たり前」や「常識」を、驚くほど知らないということがあるものです。

 

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福島 満美

福島 満美産業医・精神科医

投稿者プロフィール

上智大学文学部心理学科、産業医科大学医学部卒業。
精神科病院や複数の企業で、精神科医、常勤・嘱託産業医として勤務し、メンタルヘルス不調の休職・復職に数多く携わる。
復職支援プログラム立上げとマネジメントを行う。
産業医としてのキャリアは20年超。
精神保健指定医。

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