長期休暇と心のコントロール

もうすぐ今年も終わりですね。
年末年始の休みに入り、リフレッシュしている方も多いのではないでしょうか。
しかし、お休みも後半に近づくにつれ、休み明けのことを考えて憂鬱な気分になったことありませんか?
長期休暇を有意義に過ごし、休暇後、気持ちよく出勤できるような心の整え方をお伝えしたいと思います。

休暇の意義

休暇には、日頃の職場におけるストレスから離れ、休息をとることで心身のバランスを取り戻すことができ、疲労改善、仕事の能率が上がるという面があります。
数日以内の休暇はもちろん、1~2週間の長期休暇は、健康増進以外にも家庭生活の充実を図ることができ、また、忙しい日常が離れることで自己啓発の機会が拡大します。
しかし、長期の休暇は時間が多くあるため、過ごし方が分からずダラダラしてしまい、結果的に不摂生な生活になり体調を崩してしまう人もいるようです。

「サザエさん症候群」、「ブルー・マンデイ」

皆さんは「サザエさん症候群」「ブルー・マンデイ」という言葉を聞いたことがありますか??

「サザエさん症候群」とは毎週日曜日に放映されているアニメの「サザエさん」の主題歌のメロディーを聞くと、明日からまた仕事が始まることを思い出し、悲しくなったりすることをいいます。
身体症状として吐き気や頭痛などがでる場合もあります。
また、「ブルーマンデイ」も同じように、休み明けの月曜日の出勤や通学が憂鬱で休みがちになったり、月曜日の午前中の仕事はミスが増えるなどの症状が出る状態をいいます。

休み明けの仕事を考えると誰でも憂鬱な気分になりますが、このように身体症状に現れることや精神的に大きな負担がかかってしまうこともあるのです。
長期休暇になるほど、より日常生活へ戻ることに不安を感じてしまいやすくなる傾向にあります。

長期休暇の過ごし方

ではどのように長期休暇は過ごしたらよいのでしょうか。
休暇明けに憂鬱な気分にならないようにするためには、日常へ戻るに際してなぜ不安を抱くのかというメカニズムを理解する必要があります。
このメカニズムは、休暇中に形成された緩やかな生活と仕事をしている生活リズムのギャップ、休みを有意義に過ごすはずができなかったことに対する後悔、またストレスから解放された状態からストレスのかかる仕事へと戻ることを想像し、状況の変化への不安を抱くことが原因をされています。
大切なのは、負荷がかかるほどのギャップをいだかないようにすることです。

     ① 長期休暇の過ごし方として食事や睡眠は規則正しく、もしくはいつもどおりを心掛けること

     ② 頭の中で「やるべきこと」「やりたいこと」を1日スケジュール化しておくこと

     ③ 休暇最終日に明日の職場での行う仕事のスケジュールを考えること
     ※ ただし、仕事への消極的イメージをつけないよう、「やらないといけないこと」ではなく自分が「行うこと」と考えてください。

休暇だからといっていつまでも寝ていたりすると、生活リズムを立て直すことが難しくなります。
なるべくいつも通りを心がけるようにしましょう。②はより有意義にお休みを活用するための秘策です。
有意義なお休みを過ごすことで達成感が生まれ、その活力を仕事に生かすことができるようになります。
休暇はいつも頑張っているあなたへのご褒美です。
休暇が、自分の生きる活力につながるよう、長期休暇後の不安に恐れず、有意義に過ごしていけるよう参考にしていただけたらと思います。

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金城志織株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

総合病院で看護師を経験したうえで、大学時代より興味のあった予防医学の分野で活動したく、現在は産業保健師として働いています。幸福は健康から! そのために働きながら皆さん自身が健康に取り組める、また過ごせるような情報をお伝えしていきたいと思います。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、人間ドック健診情報管理指導士
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
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