下がり続ける男女平等度を上げるには?

スイス・ジュネーブの研究機関「世界経済フォーラム」は、2017年版の世界の男女平等度ランキングを発表しました。
男女平等度ランキングとは、社会進出や政治参加などにおける男女間の平等度をランキングにしたもので「経済」「政治」「教育」「健康」の4つの分野において、男女格差がどのくらいあるのかを調査しています。
毎年、このランキングが発表されるとニュースになりますので皆様一度は聞いたことがあるかと思います。
気になる今年の日本のランキングは144か国中114位
昨年より順位が下がり、過去最低を記録する結果となってしまいました。

日本の順位、何故悪い?

調査基準となる「経済」「政治」「教育」「健康」の4つの分野で、日本の状況をみてみましょう。
-----------
経済・・・114位
政治・・・123位
教育・・・74位
健康・・・1位
-----------
世界的にみても、男女どちらの平均寿命も長いと有名な日本ですので、健康平等度が1位なのは頷けます。
(それでも1位はなんだか嬉しいですね!)
上記の分野ごとの順位を見て明らかに足を引っ張っているのは「経済」と「政治」です。
ちなみに、男女平等ランキングの上位にはおなじみ北欧諸国が名を連ねており、
-----------
1位・・・アイスランド
2位・・・ノルウェー
3位・・・フィンランド
-----------
となっています。

この差はいったいなんなのか。筆者は労働に関する考え方が大きく響いていると考えています。

労働に関する考え方の差

皆さんはどこか心の奥で様々な職種に関して
「〇〇の仕事は男(女)の仕事」
「〇〇は男(女)の自分では無理」
と考えてはいませんか?
正直な話、筆者は考えたことがありますし、就職活動の際かなり気にしていました。
(やりたい仕事に就けばいいので考える必要も、気にする必要もないことはもちろん分かっていますが……)

経験上、ノルウェーに関してはほぼ断言できるのですが、北欧諸国はとにかく「個人」を1番に考え、尊重します。
労働に関しても同じです。
以前書いた記事で記載した「出勤」の捉え方、時間の優先順位と意識の差にも通ずるものがありますね。
個々人がもつ能力や適性が合っていれば、どんな職種にも平等にチャレンジできます。
分かりやすい例としては徴兵制度です。
日本にはない制度ですが何となく「徴兵」と聞くと男性の仕事と思ってしまいますが、ノルウェーでは2015年から女性の徴兵も開始しています。
また、国会議員もほぼ半数が女性で、子供同伴は当たり前です。

雇用機会と男女平等

いろいろとお話しいたしましたが、お伝えしたいことは男女の区別をつけず、個々人の能力や適性で仕事を選ぶことができたらもっと生産性もあがるし、男女平等も進むだろうということです。
人生一度きりですし、「性別」より「個人」で見たり見られたりした方が、会社としてもより豊かになるのではないかと思います。
144か国中114位という順位を重く受け止めて、1人ひとりの意識が変わっていけば、来年・再来年はきっと順位が上がることでしょう!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

中川果穂株式会社ドクタートラスト 広報

投稿者プロフィール

幸福度や労働生産性が高いと評される北欧(ノルウェー)へ留学した際、仕事に対する日本と北欧の良いところ悪いところをひしひしと感じてきました。この良いところをお伝えすべく、北欧の労働環境などに関しての情報はもちろん、身近な話題や疑問を分かりやすくお仕えできるよう日々勉強中です!
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

この著者の最新の記事

関連記事

解説動画つき記事

  1. 【動画あり】休職者、在宅勤務者をサポート「アンリケアサービス」~その魅力と導入の流れ~

一目置かれる健康知識

ページ上部へ戻る