【全日本トラック協会】過労死防止計画を策定!

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建設業、広告代理店、飲食業などさまざまな業態での過労死・労災が報道されるなか、運送業における過労死の発生も同様に深刻な問題となっています。

記憶に新しいところでは、本年8月末に、長野県の運送会社の男性トラック運転手(43)が急性大動脈解離で業務中に死亡する件があり、1ヶ月に100時間を超える長時間労働による過労死として労災認定されています。

過労死などの労災認定件数が最も多い業種

厚生労働省が平成29年6月に公表した「平成28年度の脳・心臓疾患に関する事案の労災補償件数」の情報によると、トラック運送業が全業種の中で最も多い89件ということがわかりました。
この件数は、次に多い業種(飲食店)の14件を大きく上回る件数となっています。

過労死等防止対策白書の昨年度のデータでも、全業種計251件の3割をトラック運送業が占める結果となっており、問題になっています。

参考1:平成28年度「過労死等の労災補償状況」を公表
参考2:過労死等防止対策白書

全日本トラック協会 過労死等防止計画を策定へ

全日本トラック協会では上記のような指摘を受け、過重労働等による健康障害の防止対策を強化するためのワーキンググループを設置することを発表しました。

そのワーキンググループは学識経験者やトラック事業者、労働組合などのメンバーで構成されており、労災認定の事例の分析等を進め、来年2月をめどに企業で取り組んでいく事項を盛り込んだ「過労死等防止計画」を策定する方針となっています。

この計画では、具体的に「5年間で過労死による死亡者を半減する」という具体的な目標を掲げているのが重要なポイントです。

現在あげられている改善の取り組みの大きなテーマとしては、健康管理対策や長時間労働・過重労働対策等があげられており、今後の対応に期待が高まります。

健診事後措置に焦点

健康管理対策として特筆すべきは、「運輸ヘルスケアナビシステム」のトライアル開始です。
これは、トラックドライバーに脳・心血管障害の病気が多いことから、高血圧を始めとするハイリスク軍を重点的にフォローする、トラック業界独自のシステムになるということです。

このシステムが恒常的に利用できるようになれば、大企業だけでなく、中小企業であっても効果的な健診事後措置を行うことができるのではないでしょうか。

現在、10月31日締め切り・11月開始予定で、計40社2,000名の対象者を募ってトライアルを開始予定とのことです。

ドライバー不足解消の糸口に・・・

近年、ドライバー不足や高齢化による健康の問題は深刻化しており、今後の人材確保や教育のためにも運送業全体での取り組みが必要になっています。

今回の「過労死等防止計画」がドライバ―不足解消につながることを願っています。

稲井 沙也加

稲井 沙也加株式会社ドクタートラスト 産業保健部

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