ストレスチェック業種別「健康リスク」ランキング~Part2

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前回Part1では、「業種別・健康リスク総合ランキング」を発表しました。

ストレスチェックで判明! 業種別「健康リスク」大発表 ~Part1

健康リスクが最も高い業種は「運輸」であり、逆に最も低いのは「郵便等」であることが判明しました。

今回のPart2は、その根拠となった数値を解説します。

それは「仕事の負担・コントロール」リスクと、「上司・同僚とのコミュニケーション」リスクです。

仕事の負担多く、コントロールも利かない「医療・福祉」

仕事の負担・コントロール」リスクとは、個人ごとの仕事の負担と、それをいかにコントロールできているか、そのバランスがストレスに及ぼす影響を示しています。

例えば、仕事の量が多かったり困難な業務内容であっても、それを自分なりのやり方やペース配分で行うことができれば、ストレスは高くなりません。その場合、リスク値は低く出ます。

ところが、仕事の負担はそれほどではなくても、順番ややり方が固定され、自らの裁量が生かせない状況では、ストレスは高まり、リスク値も高く出るのです。

この「仕事の負担・コントロール」リスクを業種ごとにランキング化したものが「業種別・健康リスクA(仕事の負担・コントロール)ランキング」です。

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トップは「医療・福祉」で105。以下、「金融」104、「建設」103と続いています。

最下位、つまり「仕事の負担とコントロール」を起因とするストレスが最も低い業種は、「郵便等」で92でした。

これにより、「医療・福祉」が健康リスク総合ランキングで2位となってしまった理由は、「仕事の負担・コントロール」リスクが高いせいということができます。

医療・福祉」の現場は、医師、看護師、介護職を始めとする慢性的な人手不足に陥っています。それゆえ個々の職員にかかる「仕事の負担」は、かなり大きいものと想像できます。また、この業種において、サービスの主体は患者や利用者であり、職員側が仕事を「コントロール」することは困難です。こういった事情から「仕事の負担・コントロール」リスクが高く出ているのだと考えられます。

金融」は、業種全体を見渡すと、超低金利により法人営業が停滞している一方で、個人投資の活況やクレジットカード契約の伸長などによって仕事量が増大している企業や部署があるようです。そういった原因に加え、もともと規制やルールの多い業種です。そのために個々が仕事をコントロールすることが難しく、それがストレスのたまりやすい要因ともいえるでしょう。

規制やルールの多さは、「建設」も同様かもしれません。さらに公共事業の復調や、災害の復興需要、東京オリンピックに向けた建設ラッシュなど、業界の活況による仕事量の増加がこのランキングにも影響を及ぼしているのではないかと思われます。

上司・同僚とのコミュニケーションが少ない「運輸」

もう一方のリスクである「上司・同僚とのコミュニケーション」リスクは、職場の上司や同僚とのコミュニケーションがストレスに及ぼす影響を示しています。

一般に、仕事自体はきつくとも、コミュニケーションが豊富な職場はストレスがたまりづらい傾向があり、逆に仕事の負担が少なくても、一人一人が孤立しがちでコミュニケーションの乏しい職場はストレスが高くなる傾向があります。

このリスク値は、コミュニケーションが豊富ならば低く、不足していれば高く出ます。

「上司・同僚とのコミュニケーション」リスクを業種ごとにランキング化したものが「業種別・健康リスクB(上司・同僚とのコミュニケーション)ランキング」です。

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トップは「運輸」で110。次いで5ポイント差の105が「医療・福祉」。

以降、「生活・娯楽」「製造」と続いています。

運輸」が健康リスク総合ランキングで1位になってしまったのは、この「上司・同僚とのコミュニケーション」リスクの結果が大きく影響しているようです。

運輸」とは、トラックやオートバイ等の乗り物で荷物や旅客を運ぶ仕事であり、単独で行う業務が多くあります。それゆえ、「上司・同僚とのコミュニケーション」が「物理的」に少ないことはやむを得ないかもしれません。また、ネット通販市場の拡大や訪日外国人の急増などによって物流量や旅客輸送が増加し、さらに慢性的なドライバー不足という問題も抱えています。こうした厳しい環境職場だからこそ、従業員同士のコミュニケーションが欠乏していることもあり得るでしょう。

医療・福祉」は、この指標でも上位に挙がっています。人手不足によって個々の仕事量が増え、コミュニケーションを取る時間すら確保できないというストレスフルな職場が数多く存在するということでしょうか。

荒尾 貴正

荒尾 貴正株式会社ドクタートラスト

投稿者プロフィール

働く人の健康に関わるストレスチェック制度やメンタルヘルスなどについて、自分の視点も交えてレポートしてまいります。

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