【厚労省】過労自殺発生企業を重点監督!

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厚生労働省:平成27年度「過労死等の労災補償状況」を公表

厚生労働省は、過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患や、仕事による強いストレスなどが原因で発病した精神障害の状況について平成14年から調査、取りまとめをしています。
平成27年度の調査結果によると精神障害に関する労災支給状況は、1515件となっており、この4年間で204件も増加しています。
脳・心臓疾患に関する労災請求件数が減少傾向にあることと比較すると精神障害の増加傾向は明らかです。

大企業でも過労による自殺が繰り返し発生していることから、厚労省では「過労死防止に対する社会的要請はかつてなく高まっている」との認識を示しています。

参考: 厚生労働省報道発表資料:平成27年度「過労死等の労災補償状況」

過労自殺の絶えない企業を重点監督

上記をふまえ、3年程度の期間に精神障害に関する労災支給決定が2件以上あった企業の本社事業場に対して、メンタルヘルス対策を中心とする個別指導を実施することとなりました。
さらに、自殺未遂を含む過労自殺が含まれている場合には、その企業の本社事業場を「衛生管理特別指導事業場」にするとのこと。
このことにより、改善を求められる企業が増加していくのではないかと予想されます。

衛生管理特別指導事業場に指定されたら・・・
安衛法79条に基づき、安全衛生改善計画の作成が指示される。
・その後1年間にわたり、労働基準監督官、産業安全専門官、労働衛生専門官などによる定期的個別指導を受けなければならない。

※個別指導の対象となった企業には、さらにパワーハラスメントの予防・解決に向けた取り組みの浸透を図るよう啓発することに!

パワハラ撲滅に向けて

働く人たちにとって、職場は日々の中で多くの時間を過ごしたり、様々な人間関係を築く場でもあります。

今はまだ何も問題が起こっていない企業でも注意が必要です!
なぜなら、職場でのパワーハラスメントが及ぼす影響は深刻であり、そういった問題はどんな企業でも発生する可能性があるからです。
パワーハラスメントを受けている人だけでなく、周囲の人たちがそういった事実を知ることで、仕事への意欲が低下し、職場全体の生産性にも悪影響を及ぼす可能性もあります。
また、企業としてその問題を放置した場合に裁判で使用者としての責任を問われることもあり、非常にリスクの高い状態となります。
こうした悪い影響や損失を回避するためにも、企業において具体的な取組を進めることが求められています。

厚労省のあかるい職場応援団というサイトでは、パワハラに関する基本知識や、実際の企業での取り組み事例などを紹介しています。

なお、「パワハラに関する対策ってどのようにしたらいいの?」「相談窓口はあるが、もっと効果的に活用したい!」等の悩みを持った企業の問題解決につながるセミナーが2017年6月から、全国各地で開催されます。
参考:公益財団法人21世紀職業財団 パワハラ対策支援セミナー2017

厚労省は過労自殺の計画的改善やパワーハラスメント予防策の浸透を目指しており、今まで以上に精神障害による労災・過労死・自殺に関する問題への注目度も高まるのではないかと思います。
この機会に、いまいちど職場のパワーハラスメント問題に目を向けてみてはいかがでしょうか。

稲井 沙也加

稲井 沙也加株式会社ドクタートラスト 産業保健部

投稿者プロフィール

産業保健や労働安全衛生法についてわかりやすく解説してきます!

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