もし健康診断を拒否する従業員がいたら?

kyohi

健康診断は、ほとんどの人が受診しているイメージがありますが、

実際は、様々な事情から受診していない方々がいます。

厚生労働省が公表した「平成26年 国民健康・栄養調査」を見ると、

健康診断を受診しなかった割合は、男性27.8%、女性37.1%。

健康診断を受診しない従業員がいた場合、企業はどのような対応をすればよいのでしょうか?

放置すると「50万円以下の罰金」

労働安全衛生法では、事業者は使用する従業員に対して医師による健康診断を実施しなければならないと規定されています。
この義務に違反した事業者(事業者のみ)は、50万円以下の罰金が課せられます。

また、健康診断を受診しない従業員を放置し、そのために業務上の疾病を見逃してしまい、

労働災害となってしまった場合には、相応の賠償を請求される可能性があります。

受診拒否の場合の代替案は?

労働安全衛生法では、会社が実施する健康診断について労働者の受診義務を定めています。

ただ、労働者が会社の行う健康診断を受けることを希望しない場合には、他の医師が行う健康診断を受け、その結果証明書を会社に提出すればよいとしています。

まずは、法的な受診義務がある旨を伝え、その上で会社が実施する健康診断を受診したくない場合は、

自身で健康診断を受診し、その結果を会社へ提出するよう命じることが必要です。

また、忙しくて健康診断を受診する時間がないといった話を聞くことがあります。

そのような場合、会社として受診させる義務があることを認識し、

本人に任せるだけでなく、会社側が就業時間内に受診できるような配慮を行い、受診させることが必要です。

さらに、予め就業規則や個別の労働契約に健康診断の受診義務を明記することも大切です。

解雇もやむを得ない

それでも受診しない場合、従業規則の内容にもよりますが、業務命令違反として懲戒処分を検討することもできます。

そのような対応が可能な旨を説明し、実際に減給等の処分を行ってもなお受診しない場合は、法律に定める義務を履行できないことになりますので、

従業員としての適格性欠如として解雇を検討する、あるいは労働基準監督署に相談するといった対応が考えられます。

実際のところは、そのような対応も可能であることを示しつつ、受診の説得をしていくということが現実的でしょう。

また、説得する際は書面での通知もあわせて行い、

会社としてしっかりと対応していることを証明できるようにしておくと、

安全配慮義務違反に後々問われる可能性は低くなるでしょう。

船渡川 太一

船渡川 太一株式会社ドクタートラスト 産業保健部

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