日本で過労死認定されるのは、日本人だけでよいのでしょうか?

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過労死に関しては、月80時間を超えての時間外労働があった場合、健康障害と長時間労働の因果関係を認めやすいとされています。
この過労死認定ラインは日本人だけに適用されるのでしょうか?

年々増加する外国人実習生

「外国人技能実習制度」とは、発展途上国の若者を一定期間日本の企業に受け入れ、実務を通して実践的な技能や知識を習得してもらい、帰国後に母国での経済発展に役立ててもらうという制度です。
実習生は、受け入れ企業と雇用関係を結び、3年間の実習をします。
名目上は人材育成のための施策ですが、受け入れ先の労働者不足解消になることを期待されているケースもあるようです。
厚生労働省によると、2016年6月時点で、わが国における実習生は約21万人と、年々実習生の受入数は増加傾向にあります。
しかし残念ながら、受け入れ先の不正行為や、人権侵害も増加傾向です。

※不正行為とは:賃金の不払・暴力、脅迫、パスポートの没収、実習計画の内容と異なる実習など

フィリピン人男性、異例の過労死認定

そんななか、2016年10月、一人のフィリピン人男性の死が過労死と認定されました。
彼は、岐阜県の鋳造メーカーで勤務しており、2014年に心疾患で亡くなっているのを発見されました。
月に78時間~122時間程度の時間外労働をしており、労働基準監督署は立ち入り調査の結果、労災であると判断しました。
外国人技能実習生の過労死認定は極めて異例で、待遇を改善する法案が審議されています。
そして11月17日、外国人実習制度の適正法案化と、日本での在留資格に「介護」を加える入管法改正案が可決されました。
適正法案化に伴い、法務省と厚労省に認可された「外国人技能実習機構」が発足されました。
また、受け入れ先で人権侵害などが行われた場合、罰則が設けられました。
現状の制度のなかでは、外国人実習生の立場を逆手にとって、体の良い労働力として扱っている企業もあるようです。
これは一歩間違えると、国際問題にも発展しかねません。
この制度は低賃金労働力を確保するためでなく、本来の目的である「国際貢献」を徹底すべきものであるはずです。
過労死に話題を戻すならば、過労死を防ぐ対象は日本人だけではなく、外国人を含めた、日本で働くすべての人であるべきではないでしょうか。

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