憂鬱にならない上手なセロトニン・ケア

女性の身体は「月経」「妊娠・出産」「閉経」を通して、大きなホルモン変化にさらされています。
「月経が近づくと、憂鬱な気持ちになる」と感じる女性は多いでしょう。
憂鬱な気持ちに作用するのは、セロトニンという神経伝達物質であることをご存じの方もいると思います。
今回は、女性ホルモンの増減と、セロトニンの分泌量の関係についてご説明いたします。

知っておきたい2つの女性ホルモン

はじめに、女性ホルモンと呼ばれるホルモンには、「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2つがあります。

エストロゲン

エストロゲンは、卵胞ホルモンといわれるホルモンです。その名の通り、卵胞の成長を助けるホルモンです。
妊娠しやすくするために、生理の終わり頃から分泌量が増え、排卵直前にピークを迎えます。
そして、生理が始まる頃に減少し始めます。

プロゲステロン

プロゲステロンは、排卵直後から卵巣でつくられる女性ホルモンのひとつで、黄体ホルモンとも呼ばれます。
黄体ホルモンは、排卵から次の生理が始まるまでの間は分泌量が増え、主に受精卵が着床しやすいよう子宮内膜をやわらかくし、体温を上げる作用があるため「妊娠を助けるホルモン」ともいわれます。

早寝早起きでセロトニンが分泌

2つのホルモンのうち、エストロゲンが低下すると、セロトニンの分泌が低下することがわかっています。
つまり、月経前はエストロゲンの分泌が低下し、セロトニンの分泌が低下するので、憂鬱な気持ちになるのです。
セロトニンをケアすることは、ホルモン変化にさらされている女性の身体にとって必要といえるでしょう。
また、セロトニンの減少は、不眠につながることも知られています。その点で、セロトニンは、男性にとっても重要な役割を果たします。

セロトニンのケアについてご紹介します。

太陽光を浴びる

セロトニンは、強い光を浴びると分泌が促進されます。
太陽光は10,000ルクスもあり、雨が降っていても5,000ルクスあるので、朝起きたら窓を開けて大きく深呼吸してみましょう。
そして、午前中の外出が効果的です。

早寝早起きの生活習慣

セロトニンは、太陽の出ている昼間に多く分泌されます。また、睡眠中や太陽が沈んでからは、分泌が低下します。
そのため、早起きをして昼間に活動する習慣をつくることがセロトニンの分泌促進に効果的です。
「月経前はセロトニンの分泌が減少するから、月経前だけケアを頑張ろう!」と思っても、セロトニンのケアをして効果が出るまでには、3カ月程かかるといわれています。

つまり、継続的なケアがセロトニンの分泌には必要なのです。
女性ホルモンを意識して、セロトニンのケアを行ってみましょう。

<参考>
・ 厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」
・ 厚生労働省「e-ヘルスネット」

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