パワハラをなくすために

SzV174-HE184

パワーハラスメント

近年、セクシュアルハラスメントとともに騒がれているのが、パワーハラスメントだ。

そもそも職場のパワハラは、同じ職場で働く者に対して、
職務上の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与えること又は、
職場環境を悪化させる行為。

ただし、専門知識や人間関係など、様々な要素において、優位性は現れる。
つまりは職場の上下関係に限った話ではなく、知識を豊富に持っている部下が、
知識で劣る上司に苦痛を与えた場合もパワハラとみなされる。

典型的な6つの型

1.暴行・傷害
2.脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言
3.隔離・仲間外し・無視
4.業務上明らかに不要なことや、遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
5.業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
6.私的なことに過度に立ち入ること

上記の1,2,3に関しては、明らかに業務の適正な範囲には入らない。
4,5,6については、判断が難しいところではある。
この3つに関しては、企業毎にどこまでが適正であるかどうかを明確にすることが必要だろう。

相談件数は急速に増加

職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループの調べによると、
各都道府県労働局に寄せられる「いじめ・嫌がらせ」に関する相談は、
平成14年度の約6,600件から、平成22年度には約39,400件と急速に増加している。

上司と部下の関係、ひいては仕事という名目を傘に、人格を傷つけたり、
中傷することは決してあってはならない行為だ。
パワハラは被害者本人だけではなく、そうした事実を知った周囲の者のモチベーションをも低下させ、
職場全体の環境を悪化させる恐れがある。

あかるい職場応援団

厚生労働省では、パワハラ問題を重く捉えており、
予防・解決に向けた情報発信を行うためのポータルサイト、
「あかるい職場応援団」を平成24年に開設している。

ポータルではパワハラの基本的なことはもちろん、様々な企業における対策の事例や裁判例を紹介している。
また、各種資料や、行政のサポート体制、パワハラに関する統計も記載されているので、参考となり得るだろう。

単にパワハラをなくそうと言っても、その取り組みは非常に難しいことだ。
職場においては上司と部下、先輩と後輩の関係がある以上、
一方的な言い負かしが起こることはもちろんあり得る話だ。

業務を適切に行うためには、厳しい指導も確かに必要だろう。
ただしそれが、業務の適正な範囲かどうかが焦点となる。
知らないうちに、パワハラの加害者になってしまわぬよう、部下や後輩を叱るときは、
業務の適正な範囲を超えた言動を行わないように、気をつける必要がある。

山中 学

山中 学株式会社ドクタートラスト 産業保健部

投稿者プロフィール

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素早く正確にお伝え出来るよう、頑張ります。

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