水中毒~水分の過剰摂取~

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日に日に暖かくなり、日中は夏のような日差しが舞い込む日もある。
これからの時期、熱中症対策として水分補給が重要と言われやすいが
水分の摂りすぎも死に至る可能性があり、とても危険なのである。

水中毒とは

過剰の水分摂取によって生じる中毒症状。
具体的には低ナトリウム血症やけいれんを生じ、重症では死に至りうる。
人間の腎臓が持つ最大の利尿速度は毎分16mlであるため、
これを超える速度で水分を摂取すると体内の水分過剰で細胞が膨化し、
低ナトリウム血症を引き起こす水中毒に陥ることを言う。

◆主な症状
①軽度の疲労感を感じるようになる。
②頭痛や嘔吐の症状が出るようになる。
③気分が不安定になり、神経過敏や注意散漫になる。
④痙攣・昏睡の症状が出るようになる。
⑤呼吸困難に陥る。

◆死亡例
2007年、アメリカのとあるラジオ番組の企画で、
トイレに行ったり、吐いたりすることなく、いかに水を飲むかを競うこの大会に、
医療従事者の注意を振り切り出場した女性が、大量摂取により死亡する事故が起きた。
その女性は、約3時間で水を7,5リットル摂取したのである。
原因として、急速な水の摂取で、体内の水分バランスが崩れ、
脳が腫れてしまい呼吸のコントロールができなくなったことが死を招いたと言われている。

◆防ぐには
・1日の摂取量は1,5リットル~2リットル程度に抑えること。
・1度に過剰摂取せず、こまめに分けて飲むこと。
・冷えている水ではなく常温水にすること。
・トイレを我慢せずに、尿として水を排泄すること。
・冷奴やそうめん等の淡泊なものを食べ過ぎないこと。

尚、大量の発汗後は塩や梅干し等の塩分を多く含む食品で
意識的にナトリウムの摂取を心掛けるのが必要である。

◆「水中毒」と「熱中症」

夏のだるさや、吐き気等を熱中症と勘違いし、水分を大量摂取してしまうと
逆効果で水中毒に陥ることも少なくはない。
現に、熱中症と勘違いをし大量の水を摂取した事により水中毒になってしまった例もある。

特に、下記は夏に発症すると、水中毒の症状と似ている為勘違いを起こしやすい病気である。
少しでもおかしいなと感じた際は自己判断をせず、病院へ行くことをお薦めする。
・熱中症
・細菌性髄膜炎
・バセドウ病

ただ、水中毒を恐れて熱中症になってしまっては本末転倒なので、
この時期は特に「適量摂取」を頭にいれ、常識的な飲み方を心掛けよう。

吉村 麻衣

吉村 麻衣株式会社ドクタートラスト 産業保健部 課長

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