職場巡視は誰とする?

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今日は、先日ベテラン産業医の先生とお話した際に出てきた、巡視についてのお話をしようと思います。

産業医のお仕事の一つに、月に1回以上の職場巡視があります。
私たち産業保健師も、産業医の職場巡視に同行させていただく機会が多くあります。

この職場巡視は、産業医だけのお仕事ではありません。
企業の衛生管理者は、週に1回職場巡視をしなければなりません。
なので、産業医が職場巡視をする際にも、企業の衛生管理者さんと一緒に巡視をすることが多いです。

産業医は、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、それを指摘し従業員の健康を守るためのアドバイスをします。
このアドバイスに基づき、企業は職場環境の改善を図る必要があります。

しかし、実際には職場巡視を行って危険個所を指摘しても、なかなか改善しないことも多くあります。

なぜなのでしょうか?

・産業医の指摘が、関係者に周知されていない。
・人事・労務(総務)担当の衛生管理者の判断で、改善することが困難。
・作業内容や動線の問題で、改善が難しい。
などなど、原因は様々です。

では、これらの問題を解決するためには、どのようにしたら良いのでしょうか?
職場巡視の結果を、職場環境の改善に上手くつなげられている企業には、共通点があります。

産業医と衛生管理者の職場巡視に、○○○が同行しているのです。
誰を連れて巡視しているか分かりますか?
①社長    ②人事・労務部長   ③建物の管理責任者    ④対象職場・現場の管理者

①の社長は、経費が必要な改修などの際には、決断が早いかもしれませんが、少し現実的ではありません。
②の人事・労務部長は、部長命令で改善を指示することは出来るかもしれませんが、少し一方的です。
③の建物の管理責任者は、大きな設備改修には重要ですが、作業方法や従業員の動きまでは対応が難しいです。

では④の対象職場・現場の管理者ならどうでしょうか。
従業員の実際の業務内容や作業方法などはもちろんのこと、施設の設備や備品に関してもある程度把握をしています。
備品の配置を変更したり、簡単な修繕などは、現場の管理者レベルで対応が可能です。
また、実際の従業員の意見の聞き取りもしやすく、職場環境を改善するには適任ともいえます。

産業医の職場巡視には、出来るだけ対象職場・現場の管理者に同行してもらい、説明や案内を依頼するようにしましょう。

最後に、もう一つ。
職場巡視の際には、産業医と対象職場・現場の管理者に、積極的にコミュニケーションをとってもらうようにしましょう。
産業医とのコミュニケーションが少ない場合には、一般的な対策やアドバイスになりがちです。
実際に従業員が感じている問題点を、産業医に相談することで、より具体的にアドバイスをしてもらうことが出来ます。
また、産業医にアドバイスを受けた改善策が、対応困難だと感じた場合にも、素直にそのことを伝えましょう。
産業医は、企業と従業員の安全確保のため、きちんと代替え案を提案してくれます。
「分かってはいるけど、出来ない」が、一番危険です。

大久保 優子

大久保 優子株式会社ドクタートラスト 保健師

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産業保健の魅力と大切さを伝える情報を、発信出来るように頑張ります。

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