残業代ゼロ法案って結局なんなの・・・?

zangyoudai_zero

「残業代ゼロ」制度(ホワイトカラー・エグゼンプション制度)とは

労働時間の長さと関係なく成果で賃金を決めるというものである。
ホワイトカラー・エグゼンプション制度については
こちらの記事でも触れているので確認してほしい

事の発端

2005年に日本経済団体連合会がホワイトカラー・エグゼンプションは「年収400万円以上」とするよう提言したことが発端。
この案は強い反発をうけ、一時は断念されたものの、
2007年の産業競争力会議で、再び同様の案が提出された。
第1次安倍政権(2007年)は労働時間法制の緩和として年収900万円以上の労働者としているが、
この時も、「過労死を招く」という強い反発を受けて国会提出を断念。
そして、2015年再びアベノミクス成長戦略の一環として今国会で提出される見通しなのである。

今国会で提出される見通しの法案対象者

①高所得者 ②一定の類型業務に就く労働者で、これまで否定的だった厚生省もおおむね合意の方向で進んでいる。

①「高所得者」に該当する具体的年収は?
今回(2015年)の基準は労働基準法の、高い能力のある労働者の年収要件を
1075万円以上とする基準に基づいて、新制度も省令で同額とすることを検討している。

②「一定の類型業務に就く労働者」とは・・?
金融ディーラーや商品・研究開発者、システムエンジニアなどの専門職

また、今回厚生省の提出した労働基準法改正案では、以下の三択いずれかを導入する必要がある。
①勤務間インターバル規制の導入(勤務終了時から翌日始業時までに一定の休息時間を確保)
②1ヶ月単位の労働時間or在社時間の上限規制の導入
③1年につき休日104日間の取得

これに加え、
○裁量労働制の対象拡大(対象:専門職や企画職)や
○フレックスタイム制の見直し(対象:子育て、介護等、事情を抱える働き手)
なども組み込まれている

政府の狙い

  1. 残業代を減らすことで、人件費の軽減になり、企業間の競争力が高まることで、経済の発展を促す。
  2. 労働時間を延ばしても給料は変わらなくなるため、働き方を工夫するようになり、結果的に労働時間を減らし、生産性を向上させる。
  3. 労働の流動化を進めることができる。

懸念

●長時間労働の助長
時間規制がなくなるということはサービス残業の合法化にもつながりかねない
●過労死を増大させる
仕事の成果ばかりを評価していると社員の健康などを企業が気にかけなくなるのではないか。
●雇用者と労働者の関係
「労使と本人の合意」が必要とされているが、
雇用者が労働者に比べて圧倒的に強い力を持っているのが現状。

まとめ

政府の狙いはほぼ裏目に出そうだと見解も多く、
実際は労働時間が短くなるどころか、労働時間が増え、
さらに残業代は出ないという結果になりかねないことが懸念されているのである。

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