ジェネリック(後発)医薬品について

薬

ジェネリック医薬品とは?

CMでもよく耳にするようになったジェネリック医薬品。薬代が安くなるということで推奨されているが、具体的にジェネリック医薬品がどのようなものかご存知だろうか?

ジェネリック医薬品はなぜ安いのか

新しい薬が一般に発売されるまでには、研究・開発に10年以上の歳月と莫大な件研究開発費が発生する。その後、臨床試験を繰り返して十分な安全性を確認し、世界一厳しいとも言われる日本の厚生労働省の認可が下りるまでには長い時間とお金がかかるのだ。もちろん薬の値段(=薬価)を決める際にはそう言った研究開発にかかった費用が含まれるため、先発医薬品はどうしても薬価が高くなる。さらに新薬には特許期間が設けられており、一定期間は開発した企業が独占的に販売できる仕組みになっている。一方でジェネリック医薬品は、特許期間が過ぎた薬に対して、別の製薬会社が同じ有効成分を用いて製造した薬であるため、研究や開発にかかる費用・時間を大幅に削ることができ、その分薬価を安くして提供できるのだ。

例としていくつか薬価を比べてみよう。

胃薬A:胃・十二指腸潰瘍の薬としてよく処方される薬だが、先発品の薬価が1錠132.6円に対して後発医薬品は81.9円(メーカーにより異なる)。1錠当たりの差額は50.7円。

降圧薬B:広く使われている高血圧の薬で、先発品の薬価が1錠32.3円に対して後発医薬品は15.7円。 1錠当たりの差額は16.6円。

いかがだろうか?1錠当たりの違いは数十円だが、胃薬や降圧薬のように長期的に内服する場合はその差が大きくなり、胃薬Aを朝晩1錠ずつ2週間処方された場合の先発品と後発品の差額は1419.6円。        降圧薬Bを1日1錠×3ヶ月処方された場合、その差額は1494円となる。

先発医薬品と全く同じもの?

ジェネリック医薬品は先発品と同一の有効成分を含み、効果・安全性ともに厚生労働省が承認した薬なので、基本的に先発品と同じ効果が得られると考えてよい。ただ、全く同じものというわけではなく、有効成分が同一でもその他の添加物等は製造しているメーカーによって異なる。ごく稀ではあるが先発品を使用していて何も問題がなかったが、ジェネリック医薬品に変えたら湿疹が出たなど体に合わないケースもあるのだ。効果としては同じだが、有効成分以外に含まれているものに対してアレルギー反応が起こったということだ。一方で先発品と違うことによるメリットもある。先発品の薬の形状や味が飲みにくいものであった場合に、そう言った部分を改善して発売されることもあるため、先発品よりも小さくて飲みやすい・味が苦くないと言ったケースがある。

家計だけでなく、健保組合の負担も減らす

長期的に飲む薬の場合、やはり「お財布に優しい」というのが一番大きなメリットだ。若いうちは病院と無縁の生活だったのが、年を重ねるにつれ複数の薬を内服するようになった方も多いだろう。先ほど薬価の例を記載したが、実際に働く世代の私たちが負担する金額は前述の内3割。それ以外の7割部分は各企業の健保組合が負担することになる。赤字の健保組合も多いと言われる中で、健保組合の負担を減らし、現在の医療制度を維持していくためにも、可能なものはジェネリック医薬品への変更を検討してみてはいかがだろうか。

田中 祥子

田中 祥子株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

企業の健康管理室で働いていた経験を様々なかたちで皆様にお届けしたいと思っています。

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