求人票と実際の労働条件が違うのは法律違反?

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労働条件が実際と異なるケースが多発

「ハローワーク(公共職業安定所)で提示された求人票の労働条件が実際の労働条件と異なる」という苦情が2012年度に7,783件寄せられたというニュースが、2014年4月11日に公表されました。

寄せられた苦情のなかには、
「給与が提示されていた条件より低い」
「勤務先がちがう」
「労働時間が明記されてた時間より長い」
「正規雇用のはずが非正規雇用だった」
などがあったそうです。

労働条件の相違は法律違反??

厚生労働省WEBサイトに下記のQ&Aがありました。


求人誌を見て就職しましたが、求人誌に書いてあった給料や勤務時間などの条件と実際の条件が違っていました。これは労働基準法違反ではないのですか?


労働基準法第15条には、労働条件の明示が定められていますが、この条文で言う労働条件の明示とは労働者個々人に対して書面で明示される労働条件のことです。
つまり、求人誌やハローワークに掲載されている求人票はあくまでも募集の際に提示する労働条件の目安であり、労働基準法第15条で定める労働条件の明示には該当しません。
なお、ハローワークに掲載されている求人票の条件と実際の条件が異なる場合は、まずはハローワークにご相談ください。

出所元:厚生労働省「労働基準情報:FAQ(よくある質問)」http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudoujouken02/sonota.html

求人票と実際の条件が異なっても違法ではない?

つまり、求人票やハローワークに告知されている求人票の労働条件は目安であり、企業がハローワークを通じて労働者の募集を行い、労働者がこれに応募しただけではまだ雇用契約は成立していないため、違法ではないのです。
しかし、企業として合理的な理由なく求人票記載の賃金額を引き下げて労働者に提示し、その内容で雇用契約が成立した場合、企業に信義則違反があったとして慰謝料支払い義務を負う可能性があります。

そのため企業は容易に求人票と違う労働条件で働かせるべきではありません。
また例として求人票記載の賃金額より下げる場合などは、その必要性が高いことを労働者に説明すべきであり、そのうえで労働者が変更を了解した旨の書面を取り付けるなどの手段を講じることで労働者とのトラブルが起きるリスクを下げるべきです。

求人票の受付が拒否される可能性も

このように、求人票の労働条件と実際の労働条件の相違は違法ではないとはいえ、嘘の条件で求人を出すのはよくないことです。
このことをうけ、厚生労働省はホットラインに寄せられた苦情をもとに企業に対する指導などを行い、是正が見られない場合は求人票の受付を拒否することもあるとしています。

この指導とホットラインなどにより、企業のモラルが改善されることに期待していきたいです。

山川 加奈子

山川 加奈子株式会社ドクタートラスト 産業保健部

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