ワークライフバランスについて

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安倍内閣の産業競争力会議でも、ワーク・ライフバランスを新たな成長基盤に掲げるなど、
「ワーク・ライフ・バランス」という言葉はだいぶ周知され始めてきたのではないだろうか。

ワーク・ライフ・バランスは【仕事と生活の調和】と訳され、
平成19年12月に策定された「仕事と生活の調和憲章」では、
これが実現した社会の姿を次のように定義している。

国民ひとり一人がやりがいや充実感を感じながら働き、
仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、
子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会。

では、なぜ現在ワーク・ライフ・バランスが注目されているのか。

ワーク・ライフ・バランスの必要性

企業側の視点

少子高齢化の進展により、労働人口が減少している中で、
企業が持続的に成長していくためには、優秀な人材を確保する必要性があり、
多様な人材が最大限に能力を発揮できるような職場をつくることで従業員のモチベーションを向上させ、
定着率を高めることができる。

この職場づくりに寄与する手段の一つが、
「ワーク・ライフ・バランス」となり、経営戦略の重要な柱として位置付けられる。

働く側の視点

ブラック企業と言われる企業が増えている中、
社員が本来の自分の生活の時間を削り就労している現状から、心身ともに病んでしまう人が急増している。
仕事とプライベートを両立させる事で、
やる気も上がり自分の能力を最大限職場で発揮する事が可能となる。

では、実際に政府はワーク・ライフ・バランスが実現した際の社会をどのように想定しているのか。

1・就労による経済的自立が可能な社会

若者がいきいきと働くことができ、経済的に自立可能な働き方が可能
○就業率(女性における)
現状64.9% → 2017年69~72%

○フリーターの数
現状187万人→ 2017年 144.7万人以下

2・健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会

働く人々の健康が保持され、家族・友人等との充実した、時間・自己啓発や
地域活動への参加のための時間の確保。

○週労働時間60時間以上の雇用者の割合
現状10.8% → 2017年半減

○年次有給休暇取得率
現状46.6% → 2017年完全取得

3・多様な働き方・生き方が選択できる社会
誰もが自らの意欲と能力を持って様々な働き方や生き方に挑戦できる機会が提供されており、
子育てや親の介護が必要な時期など、個人の置かれた状況に応じて多様で柔軟な働き方が選択可能。

○第1子出産前後の女性の継続就業率
現状38% → 2017年55%

○育児休業取得率
(女性)現状72.3%→ 2017年80%
(男性)現状0.5% → 2017年10%

○男性の育児・家事時間(6歳未満児のいる家庭)
現状60分/日→ 2017年22.5時間/日

○第1子出産前後の女性の継続就業率
現状38% → 2017年55%

○育児休業取得率
(女性)現状72.3% → 2017年80%
(男性)現状0.5%→2017年10%

この目標の実現のため
現在では、実際に大手企業がワーク・ライフ・バランスの一環として、
「ポジティブ・オフ」
という活動を行っている。

ポジティブ・オフ

休暇を取得して外出や旅行などを楽しむことを積極的に促進し、
休暇(オフ)を前向き(ポジティブ)にとらえて楽む事を目的とする。
長期的にワーク・ライフ・バランスの実現や休暇を楽しむライフスタイルなどの
「ライフスタイル・イノベーション」に繋げていくことを目的として、
内閣府、厚生労働省、経済産業省と共同して提唱・推進している。

□実際の取り組み

1・家族との時間を作るための制度の確立。
仕事と家庭の両立を支援すべく、働き方や休暇を支援する制度整備に力を入れ
出社・退社時間を通常よりも1時間早めることができるシフト勤務制度を導入。
休暇制度については、家族の急な看護が必要な際にも活用できるよう、
年休を全て時間単位で取得できる制度を導入し、社員の有給取得率が向上している。

2・社員が力を発揮できる働きやすい職場作り
昼休みの時間を活用し、様々な部署に所属している社員10~20人が
休暇の時間について意見交換を行うワークショップを定期的に開催。
目的としては、社員のポジティブ・オフに対する認識を共有することであり、
各自の休日の過ごし方を報告し合うことで、オフの時間の選択肢を豊かにする。
情報を共有する事で、社員同士で新たなコミュニティーが作れるなど、社員の仕事への意識が向上している。

3・社員の声を反映する休暇制度
オンは集中して働き、オフでは業務から離れ知見を広げる活動を行うことで、
経験的にも精神的にも豊かな人材の育成を目指し、休暇では、社員の声が反映された制度を整えている。
例えば、社員のボランティア活動を支援する制度としてボランティア休暇・休業制度を導入し、社員の自発的な取組みを尊重している。
その結果、ボランティア活動を通じ社員同士の絆や仕事への熱意が向上している。

その他にも多くの企業で独自に取り組みを行っている。
各取組の詳細はこちらでご確認下さい。

ライフワークバランスは、社員・企業・社会・経済にとって大きなメリットとなる。
大手企業だけでなく、今後は、中小企業においても導入が必要であり、
導入にあたっては、各地方地自体でマニュアルを作成している。
現在の日本の労働状況を改善する為にも、積極的に導入を検討してみる必要がある。

藤吉 圭介

藤吉 圭介株式会社ドクタートラスト 産業保健部

投稿者プロフィール

社員の皆様が健康で元気に働けるよう毎日全力で頑張っていきます。
色んな事を吸収しながら元気に頑張っていきますので、よろしくお願いします。

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