骨と心の健康の共通点

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少し意外なもの同士なのだが、骨と心の健康にはある共通点がある。
直接の関連があるのではないが、骨や筋肉、皮膚等の身体の重要な構成要素を作る栄養素が、心の健康にも関連がある。
その栄養素とは・・・・?

ビタミンD

その栄養素というのが、「ビタミンD」である。
「ビタミンD」は、小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進する働きがあり、血液中のカルシウム濃度を保ち、丈夫な骨をつくることに重要な役割を担っている。

骨の主成分であるカルシウムを含む食品をたくさん摂ったとしても、残念ながらすべてが体内に吸収されるわけではない。
他の栄養素に比べ、吸収されにくい栄養素であるため、吸収率を高めるために「ビタミンD」を一緒に摂ることが必要なのである。
「ビタミンD」が不足すると、骨や歯の形成や、筋肉や皮膚の健康にも影響を及ぼす。
代表的なものには、くる病も知られている。

そして、ある研究では、「ビタミンD」が不足している人は、そうでない人に比べ、統合失調症にかかるリスクが2倍以上高いという結果が得られたという。
「ビタミンD」の不足は、体の健康だけでなく、心の健康にも影響を及ぼすという、骨と心の健康に意外な共通点があることがわかったのである。

ビタミンDを不足させないために

「ビタミンD」は、食べ物から摂る方法と、日光を浴びることで作り出す方法がある。

●ビタミンDを多く含む食材
魚に多く含まれ、まぐろの脂身、いわし、かつおなどの青魚、鮭やうなぎ等に特に多い。
「ビタミンD」は脂溶性であるため、脂がのった魚の方が吸収率は高くなる。
その他に、卵類、きくらげや干ししいたけのような乾燥したきのこ類にも多く含まれる。

●日光浴からビタミンDを作る
日光浴(適度に皮膚に紫外線を浴びる)ことで、皮下脂肪にある物質がビタミンDに変化するため、ビタミンDを作り出せるのである。
皮膚に紫外線を浴びて自分で作るビタミンDの量は、食べ物から摂った量よりも多い。
今のような紫外線の強い夏は、日傘を差していても木陰にいてもビタミンDを作ることができるため、暑さを避けて数分程度でも屋外で過ごすことでも効果が期待できる。

人の体を支える丈夫な骨、筋肉、皮膚を作るため、また心の健康を保つためにも、ビタミンDは欠かせない栄養素なのである。
ただ、通常の食事から過剰症になることはほとんどないが、ビタミンDの摂り過ぎは、過剰症を招く可能性もあるため、サプリメントや薬等から大量に摂取しないように注意は必要である。

西岡 まゆみ

西岡 まゆみ株式会社ドクタートラスト 産業保健部 保健師

投稿者プロフィール

自分も働く労働者の一人として、皆様の立場に立った視点を持つことも忘れずに情報発信していければと思っています。

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